時速40キロで、赤信号の交差点に突っ込み…【埼玉・川口】クルド人男性の暴走で19歳青年が事故死 遺族の慟哭と、法廷で繰り返されたウソ

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約8秒間の暴走と、法廷における論告求刑

 午後2時10分、すべての証拠調べが終わり、検察官による論告求刑が行われた。

「被告は、交差点の信号遵守という運転者として最も基本的な義務に違反した上、『考え事をしていた』として約8秒間にわたり信号機を一切確認せずに事故を起こした。過失の程度は極めて大きい。被害者の尊い命が奪われており結果は極めて重大だ。遺族の心情も十分に斟酌されるべき。被告の刑事責任は極めて重く、犯行を認め、前科がないことなどを斟酌しても厳罰を以て望む必要がある。被告に拘禁刑3年を求刑する」

 これが読み上げられた瞬間、傍聴席から激しい嗚咽が漏れた。泣き崩れたのは、ハイリ被告の妻であった。優生くんの母親の意見陳述になんの反応もしなかった被告の妻は、夫が求刑された事実に直面したときだけ激しく反応したのだ。

 求刑の後、被告の弁護人が減軽を求めた。その理由として挙げたのは、被告人が起訴事実を認めて反省の弁を述べていること、任意保険による賠償が予定されていること、妻による監督が期待できるため再犯の恐れがないことなどだった。また、被告人が母親に複数回電話をかけようとしたことや事故後に現場に献花を行ったことを情状酌量の余地として主張し、執行猶予付きの判決を求めた。

 午後2時32分、被告人が最後の証言台に立った。被告人は日本語で「ひとこと、申し訳ございませんでした」と述べ、続けてトルコ語でも謝罪を口にした。しかし、至近距離に座る母親や長兄とは最後まで目を合わせようとせず、頭を下げることもなかった。午後2時33分、公判は結審した。

事故直後の救護措置と謝罪連絡に関する証言

 この裁判において、検察と被告の言い分が大きく食い違ったのは、事故直後の救護措置と遺族への謝罪連絡の有無である。

 第一回公判において被告人は事故直後の救護措置について次のように述べていた。

「事故直後、すぐに車から降りて、倒れている被害者に『もしもし』と話しかけた。救急車が到着するまで、被害者のそばに座って待っていた」

 優生さんの意識の有無を確かめ、救急車が来るまで付き添った。つまり救護義務を果たしたという主張を被告はしたのだった。

 また、遺族への連絡については「警察官からお母さんの電話番号を入手し、謝罪のために5~6回電話をかけた」と主張した。

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