死球、報復疑惑、そして馬乗りに…パ・リーグの“暴れん坊助っ人”が起こした大乱闘の顛末

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お互い視線すら合わせようとしない

 その後、試合は3回にロッテが福浦和也の中犠飛で1対1の同点に追いつき、6回に名誉の負傷を押して出場し続けた里崎が左越えに勝ち越しソロを放つ。

「気合で打った。絶対に打ちたいと思っていたし、負けられないと思った」

 意地の一発だったが、試合は延長12回の末、3対3の引き分け。里崎は「負けなかったというより、勝てなかったというほうが大きい」と悔しさをあらわにした。

 一方、ローズは試合後も怒りが覚めやらなかったとみえ、無言を貫いて球場をあとにした。コリンズ監督は「ラロッカのこともあっただろうし……」とかばったが、いかなる理由があっても暴力行為は許されるものではない。

 ローズには1試合出場停止と制裁金10万円、ディーバス、高橋両コーチには厳重注意と制裁金5万円が科せられた。

 里崎とローズの確執はその後も続く。3日後に開催されたオールスターでは、2人とも揃って全パの一員としてベンチ入りしたが、里崎は右端、ローズは左端と目いっぱい離れて座り、お互い視線すら合わせようとしない。

 里崎は「大人の対応はしたけど、僕から(挨拶に)行くことはない」とコメントし、ローズも「サトザキと何の話をしなきゃいけないの?」と不機嫌そうに言った。

 チームの主力同士がこんな状態では、とてもチームワークどころではなく、全パは2試合とも完敗してしまった。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新著作は『死闘! 激突! 東都大学野球』(ビジネス社)

デイリー新潮編集部

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