「腐りきってる…」“福岡県議会のドン”への辞職勧告案が“採決中止”…緊急動議を出した蔵内議長の元秘書は「潔白は信じております」 疑惑の解明より“権力闘争”に精を出す自民県議団の異常事態

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 福岡県議会の議長・副議長ポストを巡る金銭授受疑惑を巡り、県民どころか全国民が唖然とするような“異常事態”が発生した。「議長に就任するため支払った額はおよそ2000万円」と証言している元自民党の吉松源昭県議は8月14日、蔵内勇夫議長の辞職勧告決議案を単独で提出した。蔵内議長は金銭の“支払先”の1人として名指しされているほか、あまりに高額の海外視察や不透明な公共事業の支出をめぐっても様々な問題点が指摘されている。

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 8月17日の県議会で吉松議員は「蔵内氏が密接に関わる不祥事は県議会の正当性を根底から揺るがす事態を招いている」と提案理由を説明した。

 本来なら説明が終われば採決が行われる。あくまでも「辞職勧告」のため、たとえ可決されても蔵内議長が議長を辞める必要はない。

 ところが、ここで事態は意外な展開を見せる。自民党の林泰輔県議が「重大な決断を下すには提案内容、時間ともに不充分」として、採決中止の緊急動議を提出したのだ。ちなみに林県議は以前に蔵内議長の秘書を務めたことがあり、まさに「師」と仰ぐ間柄だという。

 緊急動議の採決が優先され、賛成多数で議長の辞職を求める決議案の採決は見送られた。吉松議員は報道陣に「民主主義の議会のやり方とは到底言えない」と強く批判したが、世論の沸騰はそれどころではなかった。担当記者が言う。

「ワイドショーのコメンテーター、報道番組のキャスター、現職の国会議員、大学教授、弁護士、タレント……ありとあらゆる著名人や識者がテレビやSNSなどに『福岡県議会は異常』、『自浄能力が欠如している』と批判しました。もちろん福岡県民も怒り心頭で、街頭インタビューでは『県民をバカにしている』との声が相次ぎました。また、この問題は大きな全国ニュースになっており、Xでも『腐りきっている』、『無茶苦茶すぎる』と呆れる投稿が次から次へと表示されます」

“政治とカネ”の問題

 林県議の事務所には抗議が殺到し、公式サイトは一時停止となった。林県議はXで「(もし蔵内議長が)クロであれば潔く辞めて頂きます」との考えを明らかにしたが、「私は蔵内の潔白は信じております」とも断言してしまった。この投稿を巡っては様々な議論が巻き起こっており、批判の声も多い。

 ジャーナリストの鈴木哲夫氏は福岡県出身。1983年に東京の早稲田大学法学部を卒業すると、地元テレビ局のテレビ西日本に就職した。県庁記者クラブを担当した時期に蔵内議長が県議会選挙で初当選したという奇縁がある。

 鈴木氏は福岡県政の取材を重ねてきただけでなく、フジテレビに出向してからは永田町の動向も現場で目の当たりにしてきた。

 蔵内議長の問題にも詳しい鈴木氏に取材を依頼すると、「日本全国に住む皆さんは、福岡県議会で『いわゆる“政治とカネ”の問題』が激しく議論・追求されている、と理解し注視していたと思います」と言う。

「『ポストを得るためにはカネが必要というのは、いかにも地方政治にありそうだ』と受け止めている方も多いのではないでしょうか。単なる福岡県の問題ではなく全国ニュースになっている理由の一つでもあります。そして議会が“政治とカネ”の問題を本気で追求するのなら、議長の辞職勧告決議案を可決することは非常に重要でしょう」

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