ついに試合続行不能…猛暑で異例の「ノーゲーム」 プロ野球で相次いだ熱中症アクシデント
サウナドーム
翌25年も、ベルーナドームでアクシデントが発生した。
6月27日の日本ハム戦、西武の先発・今井達也が4回2死一、二塁、万波中正に3球目を投じた直後、突然後方に下がり、膝に両手をついた姿勢でしゃがみ込んでしまった。
3回まで日本ハム打線を1安打5奪三振無失点に抑えていた今井は、この回、先頭の田宮裕涼に右中間へのソロを許し、1点差に迫られたあと、清宮幸太郎にも右前安打を浴びた。2死後には上川畑大悟をカウント0-2と追い込みながら四球。いつもの今井とは明らかに様子が違った。
治療のためベンチへ下がり、そのまま降板。病院では熱中症と診断された。
同年、ベルーナドームはメインコンコースに大規模な冷却用ミスト装置を設置し、7月8日の楽天戦から稼働する予定だった。
ところが、6月に東京で13日も30度以上を記録するなど、例年以上に暑い日が続いた。新システムお披露目の11日前に、中9日と休養十分だった今井がダウンする皮肉な結果となった。
ベルーナドームは今季からロングファンやミストボール、大型パラソルなどの冷涼化施設で暑さ対策を強化した。一方、屋外球場でも熱中症によるアクシデントが続いている。
7月14日のヤクルト対巨人では、巨人・浦田俊輔が熱中症の症状で手足のしびれを訴え、8回の守備から「大事を取って」(橋上秀樹監督代行)交代した。ナイターながら、神宮球場は日没後も蒸し暑い状態が続いていた。
7月21日の阪神対DeNAでは、8回からリリーフしたDeNA・伊勢大夢に異変が生じた。回またぎとなった9回1死、元山飛優への2球目を投じた直後、苦しそうな表情を浮かべてマウンド周辺を歩き始めた。
トレーナーが駆けつけ、そのまま緊急降板。この日の甲子園は午後9時を過ぎても30度を超える暑さが続いており、厳しい環境下での登板だった。
異例の猛暑ノーゲームという深刻な事態を受け、NPBは8月3日に実行委員会を開いた。2軍戦の屋外球場では試合開始時間の変更などを柔軟に判断できるようにし、試合途中には投手だけでなく野手も水分補給できるよう運用を見直した。
かつては「暑いのも野球のうち」で済まされていたかもしれない。だが、選手が救急搬送され、ついには試合そのものが成立しないところまで来た。選手だけでなく、審判、スタッフ、観客を含め、真夏のプロ野球をどう安全に開催するのか。猛暑によるノーゲームは、その課題を改めて突きつけたと言えそうだ。









