楽器にも触れていないのに「俺はミュージシャンになる」 “イカ天”初代グランド王者・浜崎貴司がフライングキッズを結成するまで
中学でバンドを組もうとするも、何もせず 高校で高らかに宣言
中学に入ると、ビートルズのみならず、レノンやポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスンのソロ、さらにウイングスなどを聴いていた。
「やはり兄貴のレコードで、ビートルズ関連の作品はリアルタイムで聴いていました。それとは別に、親が買ってきたミュージックテープにハイ・ファイ・セットの『卒業写真』が入っていて『なんて素敵なんだろう』と思った記憶があります。純粋に自分の体が反応するというか、うっとりするような状態を音楽から感じていた気がします」
レノンのシャウトに感じた興奮と同様、音楽に新しい快感や刺激を覚え、そのことを通じて「音楽って凄い」と思い始めた。
「その頃から『俺は兄が聴いてないやつを聴くぞ』と思い始め、ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリンなど、ビートルズ以外のブリティッシュロックを聴き始めました。当時、ワーナー・パイオニア(現ワーナーミュージック・ジャパン)のアルバム購入者特典でアーティストのポスタープレゼントが何種類かあって、ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジがタバコをくわえながら演奏しているものがあったんですよ。おそらくネブワース(英ハートフォードシャー州)のライブ時のショットだと思いますが、めちゃくちゃカッコよくて。町の公民館のレコード室にツェッペリンのレコードを借りに行きました。ビートルズとは全然違っていて、メロディーがないというか、あるんですけど歌っぽくない。でも繰り返し聴いているうちにカッコいいと思えて」
当時、ジミー・ペイジのポスターを持っていた友人と、そのまた別の友達と3人でバンドを組もうという話になったが……。
「話はしたけど実際は何もせず(苦笑)。掃除の箒をギターに見立ててジャカジャカしていたぐらいでした。高校に入っても何もせず、それでも当時付き合っていた女の子に、『自分はミュージシャンになるんだ』って言っていました。何にもしてないのにそういうつもりで生きていました。よくよく考えると本当に不思議ですけどね。高校ではバンドにボーカルのトラ(エキストラ)を頼まれて歌ったこともありました。何で頼まれたのかは分かりませんが、そのバンドをやってる奴と仲が良くて、何となく『こいつ歌えるのかな』って思っただけだと思うんです」
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