「キオクシア」の値動きに合わせて乱高下… 専門家も指摘する日経平均の「指数」としての“限界”

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 日本で最もメジャーな株価指数とされる「日経平均株価」の信頼性が揺らいでいる。6月には一時7万円の大台を突破した日経平均は、足元では6万円台前半まで下落。気になるのは下落そのものより、その価格変動の激しさだ。専門家は加速する実体経済との乖離に、警鐘を鳴らす。

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構造的に乱高下しやすい「値嵩株支配」

 日経平均とは、東京証券取引所プライム市場の約1600社のうち225銘柄で構成される株価指数だ。時価総額ベースでは東証プライム全体の約8割をカバーするが、その算出法には大きな“問題”がある。

 マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木隆氏はこう説明する。

「株価換算係数で調整しているものの、株価を“単純平均”する算出法を用いているため、1株あたりの価格が高い値嵩株の影響を受けやすく、構造的に乱高下しやすい性質を持っています」

 実際、生成AIブームで注目を集めるキオクシアホールディングスやアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループといった値嵩株4社だけで、近年の日経平均の急激な値動きの多くが説明できてしまうケースは少なくない。

 こうした「指数としての歪み」を指摘する声が強まるなか、日本の機関投資家で日経平均を運用のベンチマークに採用しているところは1社もなく、彼らがベンチマークとするのはTOPIX(東証株価指数)であるという事実には、注目すべきだろう。

米半導体産業の混乱が直撃

 日経平均株価の推移に比べ、TOPIXが安定した動きを見せている理由について、Terrra Nexus Project Management Servicesの田代秀敏CEO(最高経営責任者)は解説する。

「6月下旬以降、日経平均が下がり始めたのは、指数に大きな影響を与える半導体関連銘柄が下落したためです。アメリカでは生産不足からメモリー価格の高騰が問題となっており、さらにデータセンターの建設計画が電力確保の面から相次いで中止になるなど、半導体産業の先行きに不透明感が漂っています。その影響を直接的に受けているのがキオクシアなどのメモリー関連企業です。対して、TOPIXのように全銘柄の時価総額合計という企業価値やスケールを加味した指数では、特定銘柄の値動きに過剰反応するリスクは低減されます」

 日本では時価総額の上位にトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループなどが名を連ねるが、

「例えば、トヨタの最近の株価は3000円前後で推移しており、一時は10万円を超えていたキオクシアなどに比べて日経平均株価への影響は大きくありません。発行済み株式数が非常に大きく、それに株価を掛けた株式時価総額で他を圧倒するトヨタですが、多くの値嵩株は企業規模に比べて株式数が少なく、その分、株価の振れ幅も大きくなる。アメリカでは株価が過度に高くなると株式分割を行なうなどして平準化が図られますが、日本ではそういった対応や体制も不十分。結果として、日経平均の持つ脆弱性が放置されたままとなっています」(同)

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 新潮QUEで配信中の【読売新聞も参戦で株価指数“戦線”に異変… 実体経済を反映していない「日経平均」本当の問題点】では、日経平均株価の抱える構造的な問題点、混乱の歴史や、新たに登場した株価指数について、そして日経平均をめぐる「一番の問題点」など、加速する実体経済との乖離についてより詳しく伝えている。

デイリー新潮編集部

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