今季3人が達成? 名球会入り「250セーブ」は本当に簡単か過去4人しかいない守護神の過酷な現実
守護神の座を守り続ける難しさ
さらに250セーブを阻むのは“守護神”であり続けることの難しさだ。
山崎康晃は一時代を築いたが、近年は中継ぎ起用が中心となり、セーブを積み重ねる機会は激減した。楽天で236セーブを挙げた松井裕樹も、メジャー移籍後はセットアッパーとして起用が多く、数字は足踏みしている。
そして最も象徴的なのが益田直也だろう。
通算249セーブを積み上げながら、昨季までの14年間で2桁セーブを挙げたのは8シーズン。何度も守護神を外され、それでも翌年には再び9回を任される――そんな経験を積んできた。走者を背負いながら何とか逃げ切る投球は、ファンから〈益田劇場〉と呼ばれることも少なくない。
それでも長年チームに必要とされ続けたからこそ、250という数字にあと1まで迫ったのである。
「だから、今季中に確実と言えるのは実はマルティネスだけでしょう。山崎は起用法次第で、益田も守護神として投げ続けられるかどうかです」
250セーブは見直されるべきなのか
近年では、名球会の基準そのものを見直すべきだという声もある。
ここ10年間で名球会入り条件を満たした打者は12人いる一方、投手はわずか4人。しかも現代野球では先発完投型が減り、200勝到達はますます難しくなっている。
そのため、“中継ぎ投手のことも考慮してホールドを評価対象に加えるべきではないか”“セーブとホールドを合算した数字にすべきではないか”といった声も聞こえてくる。
一方で、名球会は“簡単には届かない数字だからこそ価値がある”という考え方も根強い。
250セーブという数字は、一見すると200勝より容易に見える。しかし実際には、十数年にわたって故障なく投げ続け、何度も守護神の座を勝ち取り、最後までチームから信頼され続けなければ届かない。
今季、マルティネス、山崎、益田の3人がそろって大台に到達すれば、“250セーブは簡単すぎるのではないか”という議論は改めて巻き起こるだろう。
だが、歴史を振り返れば、そこへたどり着くまでに何人もの名クローザーがあと一歩で涙をのんできた。数字だけでは測れない過酷さが、この記録には詰まっているのである。
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