「前のめり厳禁」「退団公演は白い服で観劇」…FNS歌謡祭で話題の宝塚、初心者が知っておきたい”暗黙の独自マナー”とは

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 7月に放送された「2026FNS歌謡祭 夏」で注目を集めたのが、宝塚歌劇団・花組のスター5人と、5人組ダンスボーカルグループ「M!LK」とのコラボレーションだった。永久輝せあ、聖乃あすか、極美慎、侑輝大弥、希波らいとがM!LKメンバーとともにヒット曲『好きすぎて滅!』を披露すると、SNSでは「#麗しすぎて滅」が広がり、《異次元のカッコ良さ》などの声が相次いだ。

 テレビを通じて宝塚に興味を持ち、観劇に行きたいと思ったものの、「独特のルールがありそう」「古参ファンに叱られないか」と二の足を踏んでいる人もいるだろう。そこで、古参のファンたちに、初心者が知っておきたいマナーと楽しみ方を聞いた。

何より大事なことは周囲への気配り

 まずは、小学生で初観劇して以来、ファン歴40年のエリさん(都内在住)。

「大前提として、すべての古参は新規ファン大歓迎。ヅカが少しでも気になる方々には、ぜひ怖がらずに来ていただきたい。ファンが増えれば、宝塚を目指す人も増え、将来のスターが生まれる可能性も高まる。良いこと尽くめなのです。『美女と野獣』の家来たちのように“ようこそー! Be Our Guest!”と歓迎の意を示したいですね」

 のっけから熱いエリさんだが、今回話を聞いた古参ファンたちは、そろって初心者を歓迎してくれた。

 まず気になるのは劇場での基本マナーから。エリさんをはじめ、今回話を聞いた古参ファンがこぞって挙げたのは、観客席での「前のめり厳禁」という鉄則だ。

「最近は観劇ルールとして言われるようになりましたが、シートの背もたれから背中を離して前のめりになると、後ろの席の人の視界を遮ってしまいます。たとえば着物を着ていると、帯の厚みによって背中を付けにくい場合があって、結果的に前のめりになってしまいます。だから、着物を着てる人は敬遠されるという噂もありますが、いずれにせよルールと言うより、気遣いですね」

 この「視界問題」には、男性ファンならではの苦労もある。5年前、妻に連れられて初めて観劇し、元雪組トップスター・望海風斗さんの歌声で一瞬にして「沼落ち」したという千葉県在住の慎さんは、自身の悩みを次のように明かす。

「私は身長が高いので、後ろの方への影響が気になります。なるべく座高を低くしようとすると今度は腰が痛くなり、いつも悩ましいですね(笑)」

 また、前のめり以外にも、視界を遮る帽子や大きなヘアアクセの着用は遠慮するのが無難だ。さらに、「宝塚に限りませんが、ビニール袋をガサガサ鳴らさない、前方席の場合は特に遅れて入場しないなど、誰もが集中して舞台を楽しめるようにという配慮は欠かせません」と語るのは、ファン歴30年のレイさん(関西在住)だ。

 そのレイさんに誘われて宝塚の世界に魅了されたという妹のルミさん(都内在住)は、「携帯を鳴らさないのはもちろん、特に気をつけたいのは体調管理ですね」とコメント。

「近くでゴホゴホと咳が聞こえると、周りはどうしても身構えてしまう。咳などの症状がある場合はマスクを着けるなど、周囲やジェンヌさん(劇団員)への配慮も忘れたくありません」

 なお、ショーで気分が高揚しても、体を大きく揺らしたり、声援を送ったりするのは控えたい。静かに舞台に集中するのが基本だが、手拍子に関しては「頑張って盛大に送るのがマナーであり楽しみ方」とレイさんは明かす。

 観劇歴50年という大ベテランの男性ファンKさん(都内在住)も、「銀橋にスターが登場したときの拍手や、フィナーレやショーでリズムに合わせて送る手拍子は、客席との一体感を感じられます。初心者の方も周囲に合わせて挑戦してみると、より観劇を楽しめるはずです」とアドバイスする。

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