“金塊10億円”を“大人の人形”に隠した中国人「密輸グループ」の正体 余罪か?「53億円相当」の金も押収され…その狡猾すぎる手口とは

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 かつては「ダッチワイフ」と呼ばれたビニール製の女体人形。2000年代以降はシリコン製になり、「ラブ・ドール」と名を変えた。この人形の“中身”に金塊を仕込んで密輸を企てたグループが摘発されたと聞けば、一体どこにどうやって隠したのか、と気になるのではないか。

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49キロ、10億7500万円相当

 警視庁生活経済課は6月19日から20日にかけて、関税法違反(無許可輸入未遂)などの疑いで金密輸グループの6人を逮捕。7月末までに全員が起訴されている。グループを構成していたのは、中国籍の40~50代の男女5人と、日本国籍の30代の会社員だった。

 社会部デスクによれば、ブツは中国・広東省の深センにある空港から発送され、日本の成田空港に届いている。税関への申告は「マネキン」のみで、航空小口急送貨物3個に収納されていた。マネキン1体につきダンボール箱一つ、である。

「グループは中国国内の氏名不詳者と共謀。今年1月6日、等身大のマネキン3体の金属製の骨組みのなかに円柱状の金塊38本、計49キロ(約10億7500万円相当)を入れて日本に持ち込もうとしました。無許可で金地金を密輸して消費税など計約1億750万円の支払いを免れようとした疑いで逮捕されました」

 発覚したきっかけは、マネキンの重さを不審に感じた東京税関成田税関支署の職員が、“骨の髄”まで調べたこと。2月に入って警視庁へと通報、逮捕に至った。

 主犯は、東京都葛飾区内で貴金属販売会社「HJT」を経営する周建軍(チャウ・ギーヌグワヌ)(46)=年齢は逮捕時。以下同=。周の部下が、会社員の陳振作(チャヌ・ジャヌヂョーク)(54)、同じく会社員の郭以政(グォーク・イーヂェン)(41)、アルバイトの陳旗仁(チャヌ・ケイヤヌ)(45)、会社役員女性の蔡俊賢(チョーイ・ヂョヌイヌ)(46)、会社員の浜崎隆司(はまざき・りゅうじ)(38)となる。

明確な役割

 彼らの役割分担は明確でした、と社会部デスクが続ける。

「周が中国国内の共犯者と連絡を取り、ブツの発送依頼と加工した地金の発送先を指示していました。二人の陳と郭の3人が、荒川区の西日暮里にあるマンションの一室でマネキンを解体。地金を周の会社の事務所に運び、溶かして板状に成形、配送する。蔡は“ロニー”という名前を使ってグループ内の連絡係をつとめ、荷物の到着予定時刻や受領状況を確認する役割でした」

 残り一人の日本人、浜崎は荷物の受け取り役だ。ふだんは中野区内で働いていたが、貨物配送業者から連絡が入ると本来の仕事を抜け出して西日暮里のマンションに向かい、ブツを受け取っていた。報酬は1件につき5000円也。

「貴金属販売会社社長の裏の顔は密輸グループの主犯だったのです。受領や解体、成形、配送といった役割分担は把握できましたが、中国国内の共犯者の正体をはじめ、周がどのようにメンバーを集めたかなど、分かっていない点は多い。ですが同じような手口で組織的に金密輸が行われてきたのはまちがいありません」

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