“金塊10億円”を“大人の人形”に隠した中国人「密輸グループ」の正体 余罪か?「53億円相当」の金も押収され…その狡猾すぎる手口とは

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242キロ、53億円相当押収

 警視庁の捜査幹部が語る。

「今回の摘発で、周のグループが金を1キロの板に加工して売りさばく仕組みは判明したものの、成形した金にはシリアルナンバーが刻印されていなかったこともあり、流れる先がはっきりしていない。一方で、似たような手口によって密輸が行われていた可能性がある。東京税関が242キロ、53億円相当の金を押収しているのです」

 金の重量と価格は逮捕容疑分のほぼ5倍。マネキンも15体分である。

「かつてのダッチワイフはビニール製で、“南極1号”などと言われたものですけど、近年のラブ・ドールは、見栄えはもちろん感触も人の肌と変わらない。掌紋もあって関節も曲がるなど、限りなくリアルに近くなっている。密輸グループは、これを“マネキン”として輸入すれば税関の取り締まる目も緩くなると考えたのでしょう。正直、私も、まさかそこに目をつけるとは、と思いました」

 これまで検挙された事例についても、

「近年は、パソコンのバッテリーやキャリーバッグのキャスター部分に隠したり、ネックレスなどのアクセサリーに仕込む偽装工作が多かった。ほかには、肛門の中に小型に成形した複数の金塊を隠す、お椀形に成形して下着に隠すといったケースも。ですが最近では粉状にする手口が急増していました。粉状の金を避妊具などに包んで尻から入れる“体内隠匿”です」

 今回は、これまでの “斜め上”をいく手口で密輸を企てたグループが摘発されたわけである。

 ちなみに、周が代表をつとめるHJTの事務所周辺の住民に話を聞くと、

「従業員だったのか、得体の知れない人たちの出入りは目にしていました。ですが、うるさくしていたわけでもなく、ぼそぼそと中国語っぽい声が聞こえるだけ。目が合っても頭を下げることはありませんでした。高級外車のSUVがよく駐まっていて、一緒にきた車から彼らが荷物を出したりする様子も見ています。怖いので関わらないようにしていたけど、まさか、金を密輸していたグループだったなんて……」

 金密輸の手口の巧妙化は止まらない。密輸を企てる側と防ぐ側のせめぎ合いが終わることはなさそうだ。

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