「VIVANT」シーズン2で“株価も上昇” 制作費「20億円超」でもTBSが大赤字覚悟で放送する理由
TBS系の日曜劇場「VIVANT」シーズン2が高視聴率を叩き出し、好調なスタートを切った。ただ、1話あたり1億円という高額な制作費に「どれだけ視聴率がよくても大赤字」(民放関係者)との声も聞こえてくる。それでも当のTBSはどこ吹く風だという。大赤字でもへっちゃらなのは単なる強がりか、「VIVANT」級のどんでん返しを仕込んでいるのか。
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高視聴率で好発進
「7月26日に放映されたシーズン2初回の世帯平均視聴率は、18.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)でした。最近のドラマでは驚異的です。シーズン1最終回(第10話、2023年9月17日)の19.6%に次ぐ数字でTBSもニンマリしているでしょう」
芸能関係者がこう話す。
「なんせTBSは、SNSを中心に1年以上も前から宣伝活動を行っていました。リアルなPRでは、公安・野崎守(阿部寛)の相棒、ドラム(富栄ドラム)が全国各地を回って魅力を伝える企画を展開。そのドラムが7月には日本を飛び出して渡米し、MLBオールスターが開催されたフィラデルフィアで山本由伸投手らと対面したのには驚かされました。こんな意外なコラボレーションを演出するほどの力の入れようでしたから」
「VIVANT」は、23年7月期に放送され、自衛隊直轄の非公認組織「別班」に所属する乃木憂助(堺雅人)が、謎の国際テロ組織「テント」の実態に迫る物語。モンゴルでの海外ロケという映画並みのスケール、先が読めないスピーディーな展開で大ヒットした。
シーズン2の初回を観た民放のプロデューサーが解説する。
「18%も取っているので、出来がいいのは確かです。ただ、シーズン1のおさらいのような傾向は否めませんでした。3年前のドラマの続きですから、まずは思い出してもらおうという意図が強く出てしまったのでしょう。乃木や、乃木の異母弟・ノコル(二宮和也)、テントの首領で乃木の父、ノゴーン・ベキ(役所広司)ら中心人物をこれでもかと登場させ、場所はお決まりの商社や警視庁。そして、新しい指令を意味する赤い饅頭。同業者として言わせてもらえれば、顔見世興行的な初回でしたね」
もっとも、
「シーズン1の第1話で、堺や阿部、医師役(柚木薫)の二階堂ふみが糞まみれになるシーンがあり、度肝を抜かされました。今作も福澤克雄監督は意外性ある材料を入れてきては、視聴者の興味を惹いて盛り上げ、視聴率につなげていくと思いますよ」
業界の常識では、ドラマの制作費は1話3000万円が相場と言われる。だが、「VIVANT」は、アゼルバイジャンなどの長期海外ロケで「1話1億円」は下らないという。
「シーズン2は“2クール”なので半年間の放映となり、20話近くになるはずです。となると、単純計算で20億円規模。常識はずれの制作費です。シーズン1のロケ地だったモンゴルがアゼルバイジャンに変わったのは、モンゴルでのホテル代、移動費、車を借りる料金などが思いのほか高かったからでしょう。ただ、いかに『VIVANT』の人気が高くても、スポンサー料が一段高くなるなんてことはありません。間違いなく赤字覚悟だと思います」(先のプロデューサー)
そんな事情を分かっていながら、なぜ制作にゴーサインを出したのか。芸能デスクが引き受ける。
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