「皇室典範改正」が驚くほどアッサリと決着した舞台裏…高市首相の政治手腕よりも問題視すべきは駆け引きができない“野党の地盤沈下”

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愛子天皇は「実現させぬ」

 先述の検察OBは「悪辣な政治屋が減ったと考えれば、それはそれでいいことだが」と前置きした上で、こう話す。

「近年は大臣まで務めながら、妻の選挙でカネを配って逮捕された議員や、派閥の裏金のキックバックをディズニーリゾートでの遊興費に使っていた議員など、嘆かわしい政治家が少なくない。二階俊博氏や小沢一郎氏など、色々な意味で影響力がある大物政治家がいなくなって、特捜検察が扱う政治案件も比例して小粒化している」

 特捜の「エース」とされる検事が捜査費を私的なホテル代に流用し、被疑者の女性と不倫に及んだのは、政界捜査に張り合いがないから……というわけでもあるまいが「政治家のレベルが下がったことと、睨みを利かせる検察に“トンデモ検事”が生まれたこととは無縁ではないのでは」と法曹関係者は苦笑する。

 6月10日に公表された「立法府の総意」では「皇室典範に新たに養子に関する章を設ける」として「養子となれるのは、戦後に皇籍を離れた旧11宮家の男系子孫」とのみ言及し、女性皇族が「結婚しても、皇族の身分を失わない」とのみ明示したのと同様に、皇位継承については一切触れていない。

 多くの野党議員は皇位継承の審議が保留となったことで「愛子天皇も養子も、天皇になることはない」というのが暗黙の了解と考えていたようだ。前述の政治部デスクは「愛子天皇は実現させないという暗黙の了解を、漏らしてしまったのが中曽根さんの発言です」と語る。その「発言」とは、中曽根弘文元外相が6月28日に富山県内で行われた講演で、愛子さまの皇位継承について「あり得ない」と述べたもの(7月1日配信のデイリー新潮参照)。だが、野党側が“裏”をかかれてしまったのが、養子の子供についてだったというわけだ。

 今回、立憲民主党などは国会の会期延長にも言及して不満を表明したが、木原稔官房長官の「立法府における将来の検討を縛るものではない」という政府の単なる常套句のみで「言質は得た」と幕引きに応じた。与党関係者はこう断じる。

「与野党の国対族が暗躍した密約のようなものなど、存在しません。総理の政治手腕にはまだ疑問点も多いのは事実ですが、それ以上に野党の地盤低下、体たらくが露呈しただけの結果というのが、皇室典範改正の舞台裏の実態なのです。皇室の未来は暗澹たるものと言わざるを得ません」

デイリー新潮編集部

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