駅前の巨大なイオンモールは大賑わいでも、「初めて聞いた地名」との声も…北陸新幹線“まさかの桂川ルート”に決定で、京都から5キロ西にある「桂川駅に行ってみた」
北陸新幹線の延伸区間である敦賀駅~新大阪駅間が、“まさか”の桂川(かつらがわ)を経由するルートに決まった。桂川は、京都や大阪のベッドタウンとして近年急速に発展してきたエリアであるが、ネット上では関西圏以外のエリアに住んでいるであろう人々からの「どこにあるの」「初めて聞いた」という反応も少なくない。
桂川の中心駅である桂川駅は、京都駅から西に5キロほど離れた場所にある。京都にある駅といっても、著名な観光地がすぐ近くにあるわけではないため、地元民を除けば桂川駅で降りたことがある人は多くはないはずだ。
だが、実際に、桂川に新駅が設置されれば関西地方の交通の新たな拠点になり、地域の風景も大きく変わることは間違いないだろう。では、にわかに日本中から注目を浴び始めた桂川駅の周辺にはいったい何があるのか。現地を訪問し、散策してみた。【取材・文=宮原多可志】
突如決定した桂川ルート
北陸新幹線は2023年に敦賀駅まで延伸開業したものの、その先のルートが二転三転し、一向に着工できていない。小浜駅を経由し、京都駅を通るルートで2016年にいったん決まったのだが、京都駅の工事をどう進めるかで話し合いは難航。東海道新幹線が発着する京都駅の南北もしくは東西を通り、ホームを地下に建設する計画が提唱された。
ところが、有力寺院などでつくる京都仏教会などは京都の中心部を通る計画に反対。地下には埋蔵文化財が多数あることや、酒造りなどに欠かせない水源への影響が危惧されたためで、府民、市民からも反対の声が上がり、京都駅を通るルートは事実上、暗礁に乗り上げてしまった。
建設費高騰の問題も無視できなくなった。それを解決すべく、建設費を少しでも削減できる米原駅を経由するルートも提唱された。これは米原駅を終着とするか、そこから東海道新幹線に乗り入れる案も議論された。しかし、米原ルートには滋賀県が費用負担の問題から反対。JR東海も、乗り入れは困難という見解を出した。
一向にルートが決まらず時間ばかりが経っていたわけだが、そうしたなか、7月15日に、自民党と日本維新の会の間の協議で決まったのが桂川ルートである。当初は話題にもならなかったルートに、衝撃を受けた人も多数いた。
実際、本件に関しては批判的な意見も散見される。延伸区間の建設費は5兆円をゆうに超えるとの試算があるが、ターミナル駅である京都駅から離れた場所に、それほどの費用をかけてわざわざ駅を造る必要があるのかということ。また、現時点では京都駅から北陸方面に向かう特急が出ているが、桂川経由で新幹線が開業したら特急は廃止されるかもしれず、そうなれば新幹線に乗るために桂川まで移動する必要があるのだ。
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