駅前の巨大なイオンモールは大賑わいでも、「初めて聞いた地名」との声も…北陸新幹線“まさかの桂川ルート”に決定で、京都から5キロ西にある「桂川駅に行ってみた」
実際に桂川駅前を歩いてみた
さて、桂川に駅ができるといっても、現在の桂川駅に接続する形になるのか、それともまったく違う位置に新駅が新設されるのか、詳細はまだ決定していない。おそらく新幹線のホームや線路は地下に設置されることになりそうだが……。気になったので実際に現地に行ってみた。
桂川駅は、京都駅から西に5キロ、東海道本線(京都線)で2駅という位置にあり、2008年に設置された新しい駅である。改札を出たところ、予想以上に駅前が発展していたので驚いた。マンションや住宅が多数建ち並ぶ新興住宅街は、京都や大阪のベッドタウンになっている。
東口には大規模なマンションが次々に建設されている。西口には京都有数の規模のイオンモールがあり、広々とした駐車場はあるし、なんと駅とデッキでつながっているため、鉄道の利用者にとっても利便性が高い。イオンモールには「スターバックス」「マクドナルド」「ユニクロ」などのチェーン店から、「イオンシネマ」などを筆頭に様々な店が入っている。
筆者がイオンモールを訪問したのは土曜日だが、家族連れやカップルなど、地元民を中心に大賑わいだった。さらに、周辺にも様々なチェーン店ができており、桂川は住むにはかなり快適そうな地域だと感じた。
しかし、ここに新幹線の駅ができるとなると住環境は大きく変わると予想される。観光客が多く訪れるだろうし、ベッドタウンがターミナルになり、駅周辺にホテルなども建設されることになるのではないか。サラリーマンをターゲットにした飲食店もできそうで、静かな環境が失われるのではないかと心配になった。
観光の拠点になり得るか?
桂川駅から西側に10分ほど歩くと、阪急電鉄の洛西口駅がある。駅前にはまだ開発されていない土地が広がっており、もしかするとここに新幹線の駅ができるのでは、などと勘繰ってしまう。考えようによっては、阪急の駅に隣接して駅ができれば、四条大宮や河原町をはじめ、嵐山、大阪にも直行できる。京都・大阪観光の拠点になりそうだ。
しかし、現状の京都駅と、かなりの至近距離にある桂川周辺に新幹線の駅ができれば、新たな問題が発生することは避けられないだろう。少なくとも、交通網の再編が行われるのではないかと思われる。両駅間の乗り換えや乗り継ぎをどのように実現させるのかといった、細かい協議が必要になってくるであろう。
京都駅は京都観光の玄関口であるだけでなく、各地に向かう列車が発着するターミナルであり、ここで乗り換えて奈良に向かう人も多い。しかし、桂川方面から乗り換えなしで奈良方面に直行できる列車は現状、ない。奈良に直通する列車が乗り入れできるような、在来線の改良工事も必要になってくるのではないだろうか。
建設費は高騰の一途
北陸新幹線の計画は茨の道である。建設資材や人件費が高騰しているため、建設費は5兆円台では収まらない可能性が高い。大半がトンネルになるため難工事が予想され、少なくとも25年ほどはかかり、2050年頃の完成になるのではないかという意見もある。現実味がないほど先の話で、この頃には日本の人口は著しく減少しているだろう。
完成までの間、25年も敦賀駅で乗り換えを強いられることになる。北陸新幹線の開通前、北陸には特急で乗り換えなしで直行できた。しかし、敦賀駅で分断されたことで、関西と北陸の結びつきが希薄になってしまうのではないかという懸念もある。
今後は建設費の費用負担などについても議論を呼びそうな北陸新幹線。ルートが決定して一安心……とはいかなそうで、乗り越えなければいけない課題は多そうだ。
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