20年の恋を貫いた結果…余命半年の妻は面会拒否、息子からは「ろくな死に方しない」 47歳夫の「こっちも覚悟の上だった」

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息子からの衝撃の告白

 つい数ヶ月前、息子から久しぶりに連絡があった。息子が高校生になったころからときどき会っていたのだが、20歳になったので奢れ、小料理屋の個室を予約してほしいという。一緒に酒でも飲みたいのだろうと心浮き立つ気分で会ってみると、「おかあさん、余命半年なんだ」と息子はつぶやいた。

「責任、感じるだろと息子は脅すように言いました。そんな言い方をしなくても、責任はじゅうぶん感じていると返しました。進行性のがんだそうです。どうすればいいんだとつぶやいたら、『自分で考えろ』と息子に突き放されました。彼はそれが言いたかったんでしょう。息子と酒が飲めるなんて考えた自分が甘かった。僕は許されてはいないんだと痛感しました」

 もし会ってもいいとおかあさんが言うなら連絡してほしいと息子にはメッセージを送ったが、息子からは無視されている。余命半年が本当かどうかわからないけどと、麻由美さんにことの次第を話すと、「とりあえず調べてみたらどうかしら。あなたは法的に夫なんだから」と冷静に言われた。確かにそうだったと、彼は息子から聞いた病院に連絡、主治医に会いに行った。

「病状説明は受けました。別居されていると息子さんから聞いていると主治医に言われて、いろいろ事情がありましてと恐縮するしかなかった。妻に会えるかと聞くと、本人の意思を確認しますと言われて。結局、妻からは拒絶されました」

息子の言葉にカチンと

 とぼとぼと病院を出ようとしたとき、息子に会った。「申し訳ないとおかあさんに伝えてほしい」と言ったが息子は彼を見ようともしなかった。

「彼らが生活できるだけのお金は渡していたけど、息子が恨んでいるのはそんなことじゃないんでしょう。そのとき僕を無視して行きかけた息子が、振り返って言ったんです。『人を裏切って、人を雑巾のように捨てたやつは、ろくな死に方しないと思うよ』と。僕も大声で言いました。『きみに言われなくてもわかってる』と。ちょっとだけですが、大人をバカにするなと思いました。こっちだって覚悟の上だったんですから」

 開き直りではないと琢己さんは言う。あのときはああするしかない、あとで深い後悔にさいなまれても、この道を行くと決めたのだ、と。

「帰宅して、正直に麻由美にすべて話しました。麻由美は、私も同じ覚悟をしてるからと僕の手を握ってくれた」

 余命半年と告げられた妻の、その時期がもうじきくる。息子からは連絡がないままだ。どういうことになろうとも、息子にどうなじられようとも、彼はすべて受け止めるつもりだと訥々と、だが静かな情熱が感じられるような口調で言った。

 ***

 妻子から拒否されても、琢己さんは麻由美さんを選んだことは「覚悟の上だった」と語る。記事前編では、“麻由美先生”との出会いからの経緯を紹介している。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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