「河合優実」の所属事務所、親会社はまさかの木下工務店 ドラマ5番手ギャラ「10万円以下」芸能界のリアル事情

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河合優実の「親会社」

 今をときめく河合優実(25)の所属芸能プロダクションは「鈍牛倶楽部」である。小林稔侍(85)、オダギリジョー(50)、光石研(64)らも所属する。

 鈍牛倶楽部は1978年に独立系芸能プロとして設立されたが、2017年に木下グループ入りした。グループ代表取締役社長兼CEOの木下直哉氏(60)は鈍牛倶楽部の取締役も務めている。

 土地・建物事業の木下工務店を中核とする木下グループは医療法人、介護施設、スポーツ施設なども運営し、グループ会社は32社を数える。グループの従業員は約1万1000人。こう書くと、鈍牛倶楽部はグループの周辺的な存在に思えてしまうかもしれないが、実情は異なる。

 鈍牛倶楽部は木下グループ内の有力企業の一つ。グループは映像コンテンツを制作・配給するキノフィルムズも擁しており、エンタメ・コンテンツ事業は経営の柱の一つとなっている。

 木下グループがエンタメ・コンテンツ事業へ進出したのは2006年。木下氏自身が映画プロデューサーでもあることから、配信時代の本格到来に先んじた、約10年早い判断だった。

 鈍牛倶楽部とキノフィルムズが同じグループに属する最大のメリットは、主演者をグループ内から起用し、映画配給まで一貫して行えること。

 河合が主演した映画「あんのこと」(2024年)はキノフィルムズが配給した。河合が薬物依存に苦しむ少女を演じた作品である。主演者と配給会社が同じ経営基盤を持てば、意思疎通が円滑になり、利益や知的財産(IP)の外部流出も抑えやすい。

 木下グループ傘下の芸能プロは鈍牛倶楽部だけではない。昨年、「スペースクラフト」も傘下に入った。テレビ朝日「誘拐の日」(2025年)でヒロインを演じた人気子役の永尾柚乃(9)や、NHK「宙わたる教室」(2024年)で、キャバクラで働きながら定時制高校に通う生徒を演じた紺野彩夏(27)らが所属している。

 稲垣吾郎(52)、草なぎ剛(52)、香取慎吾(49)が所属する芸能プロ「CULEN」の飯島三智社長は木下氏と親交が深い。飯島氏が社長を務めるイベント企画会社「モボ・モガ」も木下グループの一員である。草なぎ主演の映画「ミッドナイトスワン」(2020年)はキノフィルムズが配給した。

 エンタメ界、コンテンツ業界と異業種との垣根は急速に低くなっている。その背景には、かつてエンタメとコンテンツの世界でど真ん中に位置していたテレビの地位低下がある。以前は芸能プロとテレビ局は運命共同体で、その関係が維持されていたら安定した経営が見込めた。しかし、もはやそうした時代ではない。

 今、連続ドラマでは5、6番手の出演者のギャラが10万円を下回ることも珍しくない。また主演級を含めてもギャラが5年以上、上がっていない。ギャラの中から芸能プロに入るマネージメント料も上がらない。経営者が新たな道を探るのは当然なのである。

 俳優の独立が相次ぐ背景もギャラ事情が強く関係する。ギャラが上がらないから、なるべくマネージメント料を抑えたいという意識がある。中堅以下の俳優は最初からギャラが高くないので、余計にそう考えがちだ。

 娯楽の王者だったテレビの地位が危うくなると、エンタメ・コンテンツ業界全体に影響がおよぶ。その変化に対応するため、異業種との資本提携や業務提携は今後さらに加速していくはずだ。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社。放送担当記者・専門委員として、1994年のNHK連続テレビ小説「春よ、来い」のヒロイン途中交代や、1999年のフジテレビ「愛する二人別れる二人」のやらせ問題などを特報する。2015年に毎日新聞出版へ入社し、サンデー毎日編集次長を務める。編集者としては「小池百合子都知事の真実」などを担当した。2019年に独立。元・放送批評懇談会出版編集委員。

デイリー新潮編集部

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