断絶したはずの「旧宮家」当主を名乗り、「衣冠束帯」姿で登場し…「ニセ有栖川宮事件」 1200万円を詐取したカネまみれ「結婚パーティー」の一部始終 【皇室典範改正案が衆院可決】
フリーターの青年も
“宮様”の披露宴にしては、なんだかヘン。有栖川宮家といえば、第9代の熾仁(たるひと)親王が、公武合体の犠牲となった皇女和宮の許嫁だったことでも知られる名家だ。宮内庁に聞いてみると、
「有栖川宮家は、すでに断絶しております。その有栖川宮識仁とおっしゃる方については、こちらでは全然分かりません。有栖川宮家祭祀(注・先祖を祀ること)については、高松宮家が継いでおり、その祭祀をほかに継いでいる方がいらっしゃるということもございません」(総務課報道室)
とのことで、まことに奇妙な話なのである。
招待状を受け取った人物もこう首を傾げる。
「明美さんとは、あるパーティーで一度名刺を交換しただけですが、招待状が来ました。パーティーで彼女と名刺交換していた僕の友人にも軒並み招待状が届いているんです。ただのフリーターの青年にも来てますよ。一度しか会ってないのにどういうことなんでしょうか」
カネ、カネ、カネ
で、そんなドタバタの末に開かれた当日の晩餐会。それは、出席者の度肝を抜くものであった。
「とにかくカネ、カネ、カネ……。びっくりしてしまいました」
とは、出席者の一人だ。
「“友達に誘われてきた”とか“明美の知り合いなのよ”という地方の人や、袈裟姿のお坊さん、それに黒服の目つきの怖い男の人たちも沢山いるんです。受付のところに二人の写真が3500円と5000円で売られていたり、希望者は謁見の間”という部屋にいるお二人に挨拶に行き、一緒に写真を撮らせてもらえるのですが、その写真の料金がなんと1万円。とにかく何でもおカネという感じでしたよ」
衣冠束帯と十二単という衣装に身を包んだやんごとなき方の披露宴にしては、なんともおかしな雰囲気だったのである。
有名芸能人がスピーチ
友人としてスピーチしたのが、俳優の石田純一だ。
「こんな名誉な席にお招きいただいて、ありがとうございます。戦争があって物騒な時代。でも、桜の花も咲いた華やかな季節に、本当におめでたいことです」
と、ペッタンペッタン頭を下げながらの挨拶。会場は、大広間ではなく、それぞれの部屋に分かれている形式だったため、直接見られない出席者のために、各部屋に大画面テレビが準備され、そのスピーチに聞き入った。
「知人のプロデューサーに明美さんを紹介されたんです。結婚式に出て欲しいと言われ、挨拶だけさせていただきました」(石田さん)
というわけで、そのほかにも選挙でお馴染みの羽柴秀吉氏や公明党の元都議などの挨拶が続いた。
「お色直しで、宮様がサーベルを持って陸軍大将の軍服に勲章つきで現れたのには驚きました。明美さんは、ピンク色の派手なマント・ド・クールというドレス姿。無言の二人が大真面目にしずしずと歩いていく姿はおかしかったですよ。招待状には、出席者にも燕尾服や紋付羽織袴、イヴニングドレスなどを義務づけていたのに、会場はなぜか立食形式。随分儲かったな、という感じです」(出席者)
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見るからに胡散臭そうな2人であるが、なぜ両名は詐欺に手を染めたのか。【後編】では「夫妻」の人物像に迫る。ニセ皇族では? との指摘に対する「妻」の弁明とは。そして「有栖川宮」を名乗った男性の「本当の生い立ち」とは――。






