“殺しの龍玉”と呼ばれた唯一無二の語り口 「落語界にとってかけがえのない存在」蜃気楼龍玉さんが急逝【追悼】

エンタメ

  • ブックマーク

 物故者を取り上げてその生涯を振り返るコラム「墓碑銘」は、開始から半世紀となる週刊新潮の超長期連載。今回は6月11日に亡くなった蜃気楼龍玉さんを取り上げる。

 ***

 蜃気楼龍玉(しんきろうりゅうぎょく)さん(本名・加藤暢彦)の名は誰もが知っているとはいえないが、落語界ではかけがえのない大きな存在だった。演目の幅は広く、中でも怪談噺(ばなし)の語り口に定評があった。

 落語評論家の広瀬和生さんは振り返る。

「人間のどろどろした情念や欲が反映された幽霊の姿が、龍玉さんによってお客の内面を揺さぶってきて怖いのです。...

つづきを読む