「マルマルモリモリの福くんが、思春期の疼きを体当たりで…」 『惡の華』は鈴木福の代表作になり得る
思春期の自我は厄介。欲望と妄想はたけだけしく、自己顕示欲と自意識過剰、自己否定と自己嫌悪を繰り返す。どうにも苦しくてどうしようもなく恥ずかしい。本当は悶々として発狂しそうなのに、虚勢を張ったり、無関心を装ったり、で忙しい。何者でもない自分の無知と無力さを思い知るのは大人になってからも、いや、死ぬまで続くというのに、10代で答えを出そうなんて。そんな思春期の悶々を生々しく瑞々しく描いた「惡の華」、主人公を演じているのは鈴木福。名子役からの脱皮、たぶんこれが代表作になるなと思わせる名演だ。...

