笑いと涙が止まらない「プロレスラーの結婚」秘話…藤波辰爾に「いまここでプロポーズしろ!」と迫った“鬼軍曹”の好判断
言葉は通じなくても
「プロレスラー間の紹介」による結婚も。武藤敬司の妻の久恵さんは、そもそも蝶野正洋の中学時代の同級生。蝶野と再会するためプロレス会場を訪れたところ、闘魂三銃士の同士である武藤と橋本真也が紹介を切望。蝶野が「危なくない方に紹介した」が定説になっている。この件について蝶野に取材した際に問いただすと、答えはこうだった。
「それねえ、よく聞かれるんだけど、俺自身、もうよく覚えてないのよ。でも、危なくない方に紹介したというなら、それはその通りなんじゃない?(笑)」
かく言う蝶野は国際結婚で、妻はドイツ人のマルティナさん。若き蝶野が欧州にて武者修行をしていた際出会ったのだが、会話はままならなかった。
「アー・ユー・ボーリング?」(退屈してるの?)
「ボーリング? イエス! マイ・アベレージ・イズ・200!」
そんなズレまくりの会話を経て1991年、蝶野の「G1 CLIMAX」優勝を機に結婚。今ではマルティナ夫人は蝶野が経営するブランド「アリストトリスト」でデザイナーをしているが、その会社に筆者がうかがった時のこと。二人は銀婚式(25周年)を越えていたと思う。蝶野のインタビューをしていると、突然、マルティナ夫人が闖入して来た。
「ちょっと、タイム、いい?」
「ウェイト。フィニッシュ、スーンね」
気を計らい、一旦、取材を止めると、マルティナ夫人が、「Materials from overseas ……delayed」(海外からの資材の発送が遅れている)という内容のことを言った。蝶野は答えた。
「マジで? そりゃ、困ったなあ……」
「うん、そーなの」
一体、この2人の会話はどうなっているんだろう? と思った筆者だが、そんな不可思議さが表情に出ていたのか、夫人が離席した後、蝶野は言った。
「言葉は通じなくても、お互いが心を開いていれば、大抵のことは伝わるもんだよ(笑)」
2人は今年、35周年の珊瑚婚を迎えた。
結婚へのメインイベントであるプロポーズについては、冒頭のEVILのように照れもあり、詳しく語られないのが現状だ。そんな中、多数のテレビカメラも並ぶ前で、それを公言した選手がいた。
「“2人で世界最強タッグのベルトを獲ろう”と言いました。ワッハッハッハ……」
ジャンボ鶴田である。1984年9月23日にCAの保子さんと結婚した鶴田は、披露宴後の夫人同伴記者会見で、“絶口調”だった。
「浮気したら、家に入れません!」(保子さん)
「ムムム。やっと人生のチャンピオンベルトを手にしたと思ったら、これからは大変な防衛戦が……(報道陣・笑)」
ワイドショーのカメラも入る中(※実際に翌日のワイドショーで放映された)、鶴田らしいサービス満点の明るいトークだったが、披露宴の司会を務め、「全日本プロレス中継」で実況を担当していた日本テレビの倉持隆夫アナウンサーは、5年前のミステリアスな誘いを思い出していた。
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