東大ですら39位…「世界大学ランキング」で日本勢の順位が低いのには理由があった 中国勢の「論文水増し」だけじゃない歪んだ実態とは

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 英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(QS)が6月18日に発表した2027年版の世界大学ランキングでは、東京大学が39位、京都大学が64位となった。こうした結果が発表されるたび、躍進を見せる中国やシンガポールの大学とは裏腹に、日本勢の低迷ぶりが指摘される。しかしこの指標、本当に信頼に足るものなのだろうか。「英語圏や理系に評価が偏る」とはよくいわれるが、実はそれ以外にも日本勢に不利となる評価基準があり、さらに世界では、グレーな手法による順位の“水増し”や、「カネで順位を買う」ともいえる手法が横行している実態もある。その驚くべき裏側に迫った。(井上孟・株式会社ルートマップマガジン社代表取締役社長・国際教育ジャーナリスト)

日本勢が勝てない世界大学ランキング

「東大、またしてもアジアトップ校に届かず」

 毎年のように繰り返される、「世界大学ランキング」での日本勢低迷のニュースを嘆く声はもはや風物詩となった。急伸する中国勢やシンガポール国立大学に追い抜かれてから早10年以上経ち、差は広がるばかり。日本の高等教育の“遅れ”を批判するには格好の材料となっているわけだが、たとえばノーベル賞受賞者の数でいえば、それぞれ10人程度輩出している東大・京大は紛れもなくアジアトップだ。果たしてこの指標、本当に“丸呑み”していいものなのだろうか。

 実はその信頼性自体、大きく揺らぎつつあるといえる。ランキングの算出方法に目を凝らしてみると、いかに「恣意的な操作」に溢れた順位であるか、さらには「カネで順位を買う」という実態までもが透けて見えてくるのだ。

 そもそも日本で話題になる世界大学ランキングは、英タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)と、同じく英クアクアレリ・シモンズ(QS)がある。両社はかつて共同でランキングを作成していたが、2010年に分離。以来、研究実績などを重視するTHEと、学界・産業界からの評価を重んじるQSという独自の進化を遂げてきた。

 日本では特にTHEのほうがメディアを賑わすことが多いが、これは、同社が2017年からベネッセコーポレーションと共同で「THE日本大学ランキング」を公表していたことが大きいだろう。(同ランキングは提携解消により2025年版が最後となった)

 2025年秋に発表されたTHEの「世界大学ランキング2026」では、東京大学は26位、京都大学は61位にランクイン。今年6月18日に発表されたQSの2027年版では、東京大学が39位、京都大学が64位となった。いずれにしても、中国トップの清華大学や北京大学、それらと争うシンガポール国立大学はどれも20位以内であり、日本は大きく水を開けられているのが現状だ。

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