トランプ氏「求心力低下」が止まらない…「頭がおかしい」とネタニヤフ氏を罵倒、中国に腰砕けの中で「ディープ・ステート」への“鉄槌”は奏功するか

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米国要人をイスラエルが盗聴

 米・イスラエル両国の関係悪化を示唆する出来事も明るみに出ている。

 米紙ニューヨーク・タイムズは6日、米国防総省がイスラエルの情報収集活動に対する脅威評価を最高レベルに引き上げたと報じた。イランとの戦闘終結に向けた協議を担う米国の交渉担当者に対し、イスラエルの情報機関が盗聴を強化している可能性があるという。

 同紙によれば、イスラエルはウィトコフ中東担当特使らを標的とし、トランプ氏の戦略や交渉方針を把握していた。米国とイランがイスラエルの意向を反映せずに合意することを阻止するのが狙いだ。

 報道に関するトランプ政権のコメントは出ていないが、現場レベルでもイスラエルとの関係が急速に悪化していることの証左だ。

「ディープ・ステート」本丸に“鉄槌”

 米国の情報機関コミュニティー内でも軋轢が生じている。

 ロイターは2日、中央情報局(CIA)が国家情報長官室(ODNI)に対し、イラン戦争関連を含む一部の情報評価への協力を停止していると報じた。この協力停止は、情報共有や責任範囲を巡って両機関の対立が激化しているためだ。

 CIAと対立していたODNIのトップであるギャバード氏は6月末に退任する予定だが、トランプ氏が後任(長官代行)に任命したのは連邦住宅金融庁のパルト局長だった。パルト氏はトランプ氏の忠臣と評される人物だが、安全保障分野では素人のため、共和党から資質を疑問視する声が上がっている。

 トランプ氏は5日に公開されたウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、バルト氏の使命はODNIの職員を大量に解雇することとの見解を示した。2016年大統領選の際のロシア疑惑以来、情報機関を敵視してきたトランプ氏は、ついに意趣返しに着手したのだ。

「ディープ・ステート(影の政府)」の本丸に鉄槌を下せば、トランプ氏の支持者は拍手喝采するだろうが、国内外で懸案が山積する状況下では果たして大丈夫なのだろうか。

 トランプ氏の言動で混乱が続く超大国の今後の動向について、引き続き高い関心を持って注視すべきだ。

藤和彦
経済産業研究所コンサルティングフェロー。1960年名古屋生まれ、1984年通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年から内閣官房に出向(内閣情報調査室内閣情報分析官)。2026年3月末日で経産省を退職。

デイリー新潮編集部

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