「あんだけウケたのにもったいない!」 ハプニングすら笑いに変える“お笑い怪獣”の真骨頂…「明石家さんま」が最前線で活躍し続ける理由
夕刊紙・日刊ゲンダイで数多くのインタビュー記事を執筆・担当し、現在も同紙で記事を手がけているコラムニストの峯田淳さんが俳優、歌手、タレント、芸人ら、第一線で活躍する有名人たちの“心の支え”になっている言葉、運命を変えた人との出会いを振り返る「人生を変えた『あの人』のひと言」。第71回は、明石家さんまさん。息長く第一線で活躍し続ける原点はどこにあるのでしょうか。
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お笑い怪獣
明石家さんま(70)のことなら、「お笑いビッグ3」で共演も多いビートたけし(79)とタモリ(80)……あるいは吉本の先輩、後輩に話を聞くのが早いし、色々な話が出て来るはずだが、ここでは限られた取材の中で得た、さんまの人となりがわかるエピソードを。
まずは研ナオコ(72)にお願いした連載、「まっ、いっかで45年」から――。
さんまとは、80年代に「オールスターものまね王座決定戦」(フジテレビ)などで共演したという。当時、研は衣装部屋にもできる広い部屋(マンション)を探していたところ、たまたま、さんまの部屋の真上になった。そのことは不動産屋がこっそり教えてくれた。
さんまが司会のトーク番組に出た時のこと。家の住所を言ったところ、「なんで知ってはるの?」と驚くさんまに、「その上に住んでるのが誰か知ってる?」となって、さんまは頭を抱えながら大笑い。
研は、色々ないたずらをやったという。旅に行った時にさんまにお土産を買ってきた。そのまま届けるのは面白くない。そこで、紐で結わえて上からさんまの家の窓までぶら下げ、コンコンと軽く当ててプレゼントした。そろそろいいだろうと、研が紐を引き上げようとしたら、なぜか重い。引き上げたら熊が鮭を咥えている置き物が縛りつけてあった。そんな遊び心がさんまらしい。もっとも、これには研が「いらない」という手紙をつけて返したという、一流芸能人同士らしいオチまでついているのだが……。
たけし軍団の面々は、たけしから「さんまに付いて勉強しろ」と言われ、一緒に仕事をするように。その1人は松尾伴内(63)。「サタデーナイトショー」(テレビ東京)、「さんま・一機のイッチョカミでやんす」(日本テレビ)などに出て修業をし、92年から「明石家さんまプロデュース 今回もコントだけ」というライブを2014年まで、実に20年以上続けることになった。
さんまは遅刻の常習犯だが、やるとなったらアドリブ、ハプニングが当たり前のライブを4時間やるのもへっちゃら。みんなで楽器を演奏するシーンがあり、松尾がマリンバを叩いた。何かの拍子にバチの頭が取れて会場に飛んだのだが、そのままやっていたら観客がゲラゲラ笑いだし、爆笑に。それに気づいたさんまが演奏を止めて、理由を聞き出し、大笑い。
翌日、松尾は同じ失敗はできないと、バチの頭をしっかり固定した。ところが、さんまには「今日は飛ばなかったのか」、「あんだけウケたのにもったいない。もう1回やったらええやんか」とガッカリされたという。
ハプニングも含めて笑いに変え、舞台を作っていくのかと、松尾は反省したそうだ。そして、こう語った。
「さんまさんは、お笑い怪獣です」
ガダルカナル・タカ(69)は、さんまと飲んだ時の話を教えてくれた。
「明石家さんちゃんねる」(TBS)で松尾と一緒に出演したが、収録後は六本木を何軒かハシゴした。メシ、クラブ、カラオケ……。カラオケは、日本一料金が高い店だったそうで、支払いはすべてさんま。昭和の大スターを思わせる豪遊っぷりだが、そんな時もおネエチャン相手に「恋のから騒ぎ」状態だという。タカはこう語った。
「それがさんまさんにとってはストレッチ、キャッチボール、ノックのようなもの。普段の笑いの訓練になっている」
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