警察を恐れず、反社のシノギにまで食い込む “不良外国人”の実態…やりたい放題の一方で、唯一、「ヤクザ」だけを恐れる意外すぎる理由

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暴力団とヤクザの違い

 一方のヤクザには「日本独特のアウトローたち」というイメージを持っている。日本人でも知らない者が多い「任侠道」という言葉を理解している不良外国人は少なくない。

 ある不良外国人は「暴力団とヤクザは同じのもいる。でも暴力団はマフィアとかギャングみたいなもので、ヤクザはヤクザでしょ?」と言う。

 なぜ不良外国人が暴力団とヤクザを区別するのかといえば、母国で見た映画などの影響もある。だが根本的に暴力団は“新興勢力”であり、ヤクザは“古典勢力”と解釈しているようなのだ。

 彼らが思い浮かべる具体例の一つに軍隊がある。かつて軍隊は祖国の英雄(古典勢力)だったのに、今では賄賂を要求してくる悪党(新興勢力)に落ちぶれてしまった。だが、昔ながらの軍人魂を貫いている一派(古典勢力)もいる──。

 他にも成金が新興勢力で、民族の伝統を守って生きる人々が古典勢力、という具合に、新旧で変貌してしまった組織や個人が存在することを彼らは身を以て知っている。その感覚で暴力団とヤクザを区別しているのだ。

 そして不良外国人たちは、「暴力団はカネで簡単に話がつくが、ヤクザはカネとは無縁であり、信義信条に生きるヤクザは手強い相手だ」と考えている。

ヤクザも減少の一途

 そのため不良外国人は警察よりも、ヤクザの敵になることのほうがビジネスでも私生活でも損だと判断しているのだ。

 それゆえに不良外国人はヤクザに対しては慎重な態度を見せる。しかし今、日本の暴力団が衰退しているだけではなく、「昔ながらのヤクザ」と評される人も同じように激減している。

 これが多国籍化する日本の犯罪社会と、アウトローの生態系にどのような影響を及ぼすのか、その先行きは実に不安なところである。

 なぜ不良外国人は、これほどの組織力と経済力を手に入れたのか。第1回【「日本人を儲けさせても意味がないでしょ」…税金もみかじめ料も払わない“不良外国人”が日本の裏社会で存在感を増す理由 「同胞のコミュニティだけでカネを回している」】では、日本人から得た収益を自分たちのコミュニティ内部で回すという、不良外国人が構築した“経済システム”の底力について詳細に報じている──。

藤原良(ふじわら・りょう)
作家・ノンフィクションライター。週刊誌や月刊誌等で、マンガ原作やアウトロー記事を多数執筆。万物斉同の精神で取材や執筆にあたり、主にアウトロー分野のライターとして定評がある。著書に『山口組対山口組』、『M資金 欲望の地下資産』、『山口組東京進出第一号 「西」からひとりで来た男』、『闇バイトの歴史 「名前のない犯罪」の系譜』(以上、太田出版)など。

デイリー新潮編集部

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