現役の「東大野球部員」が司法試験に合格! 「スタンリー翔唯(23)」が語る“週6日の練習”を続けながら合格できた理由
「さまざまな知見を深めたい」と、文科三類に
早稲田大学に在籍していた2022年に、合格率3.5~4%程度の司法試験予備試験を突破すると、大学再受験のために一時勉強を中断するも、合格を掴み取った後に再開。野球部に籍を置き、週6日の練習に励みながらも、スタンリー選手はオンライン予備校を受講して司法試験(以下、本試験)に備えた。
「弁護士」を名乗れるようになるためには、その後に行われる憲法、民法、刑法による「短答式」(毎年7月)と、合格者に課される憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法、選択科目による計8科目の論文試験(毎年9月)で構成される本試験に、原則として5年以内に合格する必要がある。
「練習と勉強を両立するのは難しそうだと思っていたので、直前期には週2~3回に練習を減らしてもらうように監督にお願いし、何とか時間を作って合格することができたというのが実情でした」とやや控えめに語るスタンリー選手だが、文武両道を貫きながらも少ないチャンスをものにし、吉報を受け取った。
史上初の司法試験合格の快挙達成は、多くの注目を浴びた。それに加えて野球をするために大学再受験(しかも東大)を決めた経緯や、「司法試験に向けてる法律以外の学問に触れ、知見を深めたい」との思いから、多くの学生が文学部や教育学部などに進む文科三類を選択するなど、栄冠の裏にある規格外のエピソードは枚挙にいとまがない。
夢は政治家。良さを素直に認められるような国にしたい
そして、スタンリー選手が弁護士を志すことに決めた理由も、どこか個性的だ。
「僕はアメリカと日本にルーツがあり、両国の素晴らしさを感じながら過ごしてきましたが、多くの日本人が自国の素晴らしさよりも、ネガティブな側面に目を向けているように感じることがあって。『自国の良いところを素直に褒められるような国に出来れば……』と、高校3年生の時に政治家を目指すことに決めたんです。僕が『どうすれば夢を叶えられるか』を考えながら国会議員のプロフィールを見ていると、官僚か弁護士出身の方が多くいらっしゃって。目標に辿り着くために、自分に向いていそうな弁護士を選ぶことに決めました」
直前期には毎朝4時30分に起床し、「トレーニングやランニングで適度に息抜きしながら、多い時は10時間ほど机に向かっていた」というスタンリー選手。
初学者には独特で、難解に見える法律用語が並ぶ参考書を眺めながらも、決して挫けることなく、「中学生でもわかるような言葉に置き換え、具体例と合わせて理解するように心がけながら」勉強に励んだ、
そして、試験合格に向けたスケジュールも緻密に管理し、時間の経過とともに人間の記憶がどのように薄れていくかを研究した「エビングハウスの忘却曲線」の原則に倣って、自身が忘れやすいタイミングで復習することを心がけ、知識の定着を図った。
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