アジアで優勝、プレイヤーから審査員に 朝ドラでも流れた南里沙のクロマチックハーモニカ

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第1回【オーボエから転向、“クロマチックハーモニカ”の奏者に? 南里沙が語る「ネットでの偶然の出会い」】のつづき

 大学3年生で出会ったクロマチックハーモニカに惚れこみ、YouTubeで演奏を披露していた南里沙(39)が、メジャーデビューを果たしたのは2013年のことだ。YouTubeでの人気に目を付け、数々のコンクールなどで入賞していた彼女に、レコード会社のディレクターから声が掛かったのだ。YouTubeでも徐々に再生回数を増やしていたが、やはりメジャーデビューの反響の大きさには驚いたという。

(全2回の第2回)

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アジアで盛り上がるクロマチックハーモニカ

 YouTubeで演奏を披露する一方で、2009年に開かれた「ドイツF.I.H.ハーモニカ世界大会」のオープンカテゴリーで準優勝。2010年の「F.I.H.日本ハーモニカコンクール」では3部門で優勝し、全部門総合グランプリも獲得した。シンガポールで開かれた「第8回アジア太平洋ハーモニカ大会クロマチックソロオープン」でも優勝するなど、国内外での活躍が続いた。うわさを聞き付けたレコード会社の制作ディレクターがライブ会場を訪れ、後日、「ぜひデビューを手掛けたい」と連絡があった。そして2013年5月、アルバム「Mint Tea」を発売してメジャーデビュー。自身は「クロマチックハーモニカという楽器にとっても大きな出来事だった」と振り返る。

「やはり、メジャーデビューを果たすことで、新聞や雑誌に載ったり、ラジオやテレビに出演したり、ということにつながっていくわけです。それを見て興味を持ってくださる人も大勢いらっしゃる。初めて聴く人は『クロマチックハーモニカってこんな音が出るんだ』というような、小学生らが使うハーモニカからは考えられない音色が出ることに驚かれるかたも多かったですね。やっぱり私が最初にクロマチックハーモニカを知った時の驚きというものを、皆さんも感じていただいているのではないでしょうか。もちろん郷愁を感じる方も多いです」

 実はクロマチックハーモニカは、日本以外のアジア諸国ではメジャーな存在だ。

「今、海外の盛り上がりはすごく、アジア大会ともなると、4,000~5,000人が参加するような大きな規模になります。中国、台湾、香港、マレーシア、韓国……。近年はコンクールに出るというより、審査や演奏をしに行くことが多いのですが、どこの国や地域も盛り上がりの熱を感じます」

 アジアでの大会はカテゴリーも多岐にわたる。クロマチックハーモニカだけでなく、ブルースハープ、複音ハーモニカなどの枠も設けられ、またクロマチックハーモニカの中でもジャズやクラシック、それにアンサンブルやオーケストラといったカテゴリー分けがなされ、それぞれに多くの参加者がいて、大きな盛り上がりを見せているという。

「開会式などはアリーナを借り切ってやるほどの規模です。私は第8回のアジア太平洋大会で優勝したので今は審査員になっているんですが、あの大会がきっかけで南里沙という名前も覚えていただいたし、本当に大きかったですね」

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