「一流企業出身の高齢男性」が周囲に距離を置かれてしまう理由…定年退職してだいぶ経つのに「名刺を持ち歩く」のはなぜか
超高齢化社会に突入している我が国だが、そうした中で、今後一つの大きな問題として扱われる可能性が高いのが、「元一流企業サラリーマン男性高齢者による自慢話」である。というのも、リタイアし、ヒマを持てあます一流企業出身の男性高齢者は、とかく様々な会合やら店に訪れ、過去の栄光を話すのである。彼らは、それなりの財と人脈を有しているため、生活にもゆとりがあり、フットワークは軽いのだ。【中川淳一郎・ネットニュース編集者】
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一流企業出身男性の話は「イヤミ」「自慢」?
この手の男性が夜の社交場を訪れて、何かのきっかけであなたと会話することになったら。そこで彼が聞いてもないのに自分の過去のキャリアを滔々と語り始めたら――。果たしてどう思われるだろうか。実は私自身は、彼らの話に真摯に耳を傾けることができる。しかし、その場に居合わせた人の多くは、そうはならない。「また自慢話が始まったか……」と呆れたような表情を見せたり、別の席や、別の店に移ってしまったりすることも。そんな話を聞くためにそこにきているわけではないからだ。こうした状況を見ていると、なんともいたたまれない気持ちになってしまう。
私は現在、喫茶店兼バーのような店で週に1回バイトをしているが、そこにも彼らはやってくる。私からすると、そうした男性も含め、全ての方が大事なお客さんであるため、全員に気持ちよく過ごしてもらいたいと考える。だが、そうした、自慢話が多い一流企業出身高齢男性が一部の客から疎まれていることをこっそり聞かされると、その男性が可哀想だと思ってしまうのだ。確かに話は長いものの、彼もまた、愛すべきキャラクターを持つ好人物だからだ。
だが、一部の客は彼を「うぜぇヤツ」扱いをしてしまっている状況がある。その理由もよくわかる。当人はただただ自分の経験を話しているだけなのだが、一流企業出身の高齢男性の話は、そうではない経験をした人からすると「自慢」や「イヤミ」と感じられてしまう面がある。
この街でくすぶっている人に対して何かしたい
これはあくまで創作ではあるものの、こうした男性は以下のような話をしがちである。
「オレは〇〇自動車の社員として、〇〇社長(当時)に長らく助言をする立場にあった。取引先である××社の社長ともツーカーの仲で、彼もオレのことを買っていて、事あるごとに電話をし、時にはオレのオフィスに来て打ち合わせをしたものだ。
××社の社長は、オレに取り入ることが〇〇自動車との取り引きを活性化させることだと分かっていたから、オレによくしてくれた。時には赤坂の高級クラブで奢ってくれたりもしたし、そこからオレは100億円規模の仕事を××社に出すに至った。そういったことをやったオレは、この街でくすぶっている人間に対して何かしたいと考えるんだよ!」
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