創業50年の老舗「六本木ケントス」「赤坂カントリーハウス」がいま再び盛り上がるワケ…「大人の遊び場」最新事情
「あの頃の自分」に
今回、オープン当初から50年以上ここに通うという“レジェンド常連”、70代の古谷隆生さん・睦美さん夫妻に話を聞くことができた。
「通いはじめたのは、ちょうどバブルの頃くらい。いちばん来ていた時で“1日おき”だったかな。僕らが30代の半ばくらいです」(隆生さん)
「子どもをおじいちゃん、おばあちゃんに任せてこっそりね(笑)。店じゅう、みーんな知り合い。私ひとりで来ても、お店に来ると誰かしらいたから楽しかったな」(睦美さん)
と、当時はかなりのハイペースで通っていたふたり。今では月に1回程度と、さすがに来店回数は減った。それでも店に足を運ぶ理由は。
「今も通う常連がたくさんいて、彼らに会えるからというのもある。流れている曲も昔のままで、店に来ると“若い時の自分”に戻れる。音楽が好きなのももちろんだけど、やっぱりお店に来るのが楽しいですね」(隆生さん)
再び手をとりあい、フロアへと向かう古谷夫妻。生バンドの演奏は1回45分が、1日5ステージ。曲ごとに振り付けも変わるが、“レジェンド”夫妻は見事に踊りこなす。もちろん、熱いチークダンスもお手のものだ。
「今でも3ステージくらいは踊って帰ります。体力あるねってみんなに言われるけど、ふだん運動はしてない。ダンスは全部、身体が覚えているの。子どもたちにも“ツイスト踊れない子はうちの子じゃありません”って言って、バッチリしこんだわ(笑)」(睦美さん)
この日はデニムを履きこなしたカジュアルスタイルが小粋な2人だったが、バブル期には店側から「ジーンズ禁止令」が出たことも。
「若いときはハワイや仙台の店舗にも遊びに行ったし、銀座店にも通ってた。銀座のボトルネックのナンバーは、44と“2桁”なの。古い付き合いでしょ? ケントスは私たちにとって青春そのもの。ケントスがなかったら、今の私はいないな」(睦美さん)
数十年前に“16歳のバースデーをケントスでお祝いした”という娘と息子もいまは結婚し、それぞれに孫もできた。夫妻は、この先もずっと「青春の店」に通い続けるだろう。店長の坂井良多さんは、店の今後についてこう語る。
「今は60代~70代のお客様がメイン。それこそ開店当時からずっと通ってくださる方も大勢います。今後もみなさんの“居場所”というか、思い出したらふらっと来られるような、そんな場所になれたら……」
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