「漁協として、反対協には海上での抗議活動をやめてほしい」 過去にも漁師が命を落としかねない危険な事故が…【辺野古沖転覆事故】

国内 社会

  • ブックマーク

いかなる組織なのか

 その反対協は1997年、市民団体や労組、政党などが中心となって設立。辺野古への在日米軍新基地建設を阻止すべく、座り込みやボートなどでの抗議活動を続けてきた。2015年に結成され、普天間飛行場の辺野古移設に反対してきた「オール沖縄」の母体ともいえる組織で、反対協のホームページには「現在は12団体が加盟」とある。

 さるオール沖縄の関係者によれば、

「年に1度、彼らの通常総会が開かれ、出席したことがあります。メンバーは、事務局を合わせて30人ほどいたのではないでしょうか。県内の人だけではなく、県外から1カ月だけ活動に参加する人もいます」

 中心メンバーはともかく、大規模な活動のたび、県内外から「有志参加」があるわけだ。ちなみに21年9月の沖縄県議会定例会では、県警本部長が、

〈沖縄の基地反対運動に極左暴力集団も参加していることを確認しております〉

 そう答弁している。

過去にも、漁師が命を落としかねない危険なアクシデントが

 今回に限らず、反対協は過去にも海上でトラブルを引き起こしてきた。名護漁協の関係者が言う。

「彼らはこれまで、5件の重大事故に関わっています。14年10月には、汀間(ていま)漁港で『ラブ子』という抗議船の係留ロープが外れて漂流してしまい、それを戻そうとする過程で隣に停めてあった別の抗議船の船長が亡くなっています。また翌年4月には、海保の職員が抗議活動中のラブ子に乗り込んだところ、転覆してしまいました」

 そのラブ子はすでに廃船になっているといい、

「今回事故に遭った『不屈』も19年3月、漁港内に係留していた漁船に衝突したことがありました。この時は、衝突直前に漁船から漁師らが降りていたので大事に至りませんでした」(同)

 昨年1月にはグラスボート「ゆがふ世(ゆ)」(現在は反対協事務局長の東恩納〈ひがしおんな〉琢磨・名護市議が使用)が、潜水漁の船の近くを通って酸素ホースをプロペラに巻き込んでしまった。これについては本誌(「週刊新潮」)でも報じており、

「10年ほど前にも彼らの船が安部(あぶ)沖でまったく同じ事故を起こしています。被害に遭ったのは昨年と同じ漁師。潜水漁をする船は、それを知らせる旗を立てていて他の船は近くを通らないものですが、この時も平和丸の操船があまりに未熟だったのです」(同)

 いずれも、漁師が命を落としかねない危険なアクシデントだったという。同漁協の安里(あさと)政利組合長が言う。

「基地反対運動は自由ですが、海上での活動は非常に危険。14年に続いて今回も尊い命が奪われてしまいました。漁協としては今後一切、海上での抗議活動はやめてもらいたいのです」

 地域でも問題視されていた活動で、あろうことか若い命が失われてしまった。にもかかわらず反対協は、だんまりを決め込んだままである。

 後編では、「反基地団体」がいまだに遺族に謝罪していない理由について、彼らの思想的背景などと併せて詳しく報じる。

週刊新潮 2026年5月7・14日号掲載

特集「反基地団体はなぜ女子高生の『遺族』に謝罪しないのか」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

あなたの情報がスクープに!

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。