「優季くんも子どもが邪魔になったのでしょうか…」 安達容疑者と、“育児放棄”していた母親の共通点 かかりつけ医が明かす

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【全2回(前編/後編)の後編】

 誰もが疑惑の目を向けていた義父・安達優季(ゆうき)容疑者の逮捕から3週間がたつ。京都府南丹市で安達結希(ゆき)くん(11)が遺体で発見された事件を巡っては、いまだ不可解な点が数多く残されている。そんな中、容疑者の成育環境をよく知る人物が、初めて口を開いた。

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 前編では、事件に残された謎と、幼少期の安達容疑者の成育環境について報じた。

 知人によれば、容疑者は周囲に“父は長距離トラックの運転手”だと漏らしたことがある。不在の両親に代わり、兄弟を育てたのが、母方の祖父母だった。

「小柄ながらもガタイのいいおじいさんは、とび職人として活躍していました。ただ、優季くんが生まれた頃には引退していて、まもなくがんで亡くなってしまった。一方のおばあちゃんは、一度も働きに出たことがない人。いつも白髪に茶色いカチューシャを着けて、白いシャツにギンガムチェックのエプロン姿が印象に残っています。朗らかな人でしたが、娘について“あの子に戻ってきてほしい”とよく嘆いていました」

 こう語るのは、容疑者が高校卒業までを過ごした京都市内の市営住宅の近くで診療所を営んでいた医師である。すでに引退しているが、“かかりつけ医”として長らく一家と深い関わりを持ってきた。

 暮らしぶりはどうか。

「お兄さんの実父は、兄弟2人分の学費の援助などを通して、経済的に面倒を見ていたはずです。おばあちゃんが“(兄の実父が)お金出してくれるんや”とうれしそうに話していましたから。ただ、学費をのぞけば、一家の収入はおばあちゃんの生活保護に依存していた。小学生の優季くんは体調を崩したとき、いつも半袖半ズボンの体操服で診療所に来ていました」(同)

 幼少期の容疑者は“母親似”の一面があった。

「愛嬌(あいきょう)があるし、社交性もある。地元のお祭りにも楽しそうに参加していました。脚の悪いおばあちゃんの世話をしたり、お兄ちゃんのことを心配する、優しい子だった」(同)

「大学へ行った方がいいとアドバイスしましたが……」

 兄の心配とは何か。

「お兄ちゃんは引きこもりがちでね。おばあちゃんが僕に“(兄が)一日中、ファミコンばかりやっている”と相談してきたことがある。僕は中学生だったお兄ちゃんに“ゲームをするくらいなら、自分でゲームソフトを作れるようになればいい”と、当時まだ新しかったウィンドウズ95を買ってあげたんです。10万円くらいする、映像処理のためのパーツも付けてね。渡したときには、お兄ちゃんの目が輝いていました。結果的に優季くんもパソコンに興味を持ってお兄ちゃんと一緒に使うようになった」(前出の医師)

 そんな兄弟に対して、現実は残酷だった。

「僕はお兄ちゃんに、興味の幅を広げるために大学へ行った方がいいのではないかとアドバイスしました。でも、高校の先生に“会社に勤めたほうがいい。家庭の都合もあるしな”と言われたそうです。生活が苦しかったからね。その後、お兄ちゃんはますます精神的に不安定になっていった。社会にうまくなじめない兄、脚の悪かったおばあちゃん、そして両親の不在……こうしたことを考えると、優季くんがサッカーに熱中していたのも、心労の絶えない家庭環境から、気を紛らわすためなのではないかと感じていました」(同)

 安易な一般化は慎まなくてはならないが、かくも複雑な成育環境が、容疑者の人格形成に反映されなかったと考えるのは難しい。

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