フジテレビは復活できるのか 大改編から1か月で視聴率微増 かつての強さを生んだ「混成軍」

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視聴率は微増

 フジの4月の改編率は次の通り。ゴールデン帯(午後7~同10時)37.1%、プライム帯(午後7~同11時)40.6%、全日帯(午前6~深夜0時)24.2%、この割合の番組が終了し、同時に新番組が始まった。かなり大きな改編である。フジが本気で再出発しようとする表れだ。

 改編の成果はあったのか。改編前の3月の月間個人視聴率と4月のものを比べてみたい。なお、テレビ界では2020年3月末から視聴率の標準が「世帯」から「個人」に切り替えられた。世帯視聴率は使われていない。変更から丸6年も過ぎたということもあり、ここでも個人視聴率を用いたい。

 まず3月(2~29日)の月間視聴率である。()は順位だ。

■日本テレビ
ゴールデン帯5.0%(2)/プライム帯4.5%(2)/全日帯3.2%(2)

■テレビ朝日 
ゴールデン帯5.7%(1)/プライム帯5.8%(1)/全日帯3.6%(1)

■TBS
ゴールデン帯4.1%(3)/プライム帯3.9%(3)/全日帯2.6%(3)

■テレビ東京
ゴールデン帯2.9%(5)/プライム帯2.5%(5)/全日帯1.1%(5)

■フジテレビ
ゴールデン帯3.0%(4)/プライム帯2.9%(4)/全日帯1.9%(4)

 3月のテレ朝は3冠王だった。日テレが追い、TBSが続いた。フジはかなり差を付けられ、テレ東とともにBクラスに甘んじた。

 改編後の4月(3月30日~4月26日)の月間視聴率はどうだったのか。

■日本テレビ
ゴールデン帯5.1%(1)/プライム帯4.7%(2)/全日帯3.3%(2)

■テレビ朝日
ゴールデン帯4.9%(2)/プライム帯5.2%(1)/全日帯3.4%(1)

■TBS
ゴールデン帯4.1%(3)/プライム帯4.0%(3)/全日帯2.6%(3)

■テレビ東京
ゴールデン帯2.7%(5)/プライム帯2.4%(5)/全日帯1.0%(5)

■フジテレビ
ゴールデン帯3.0%(4)/プライム帯3.0%(4)/全日帯2.0%(4)

 フジは4位のままだが、プライム帯と全日帯の個人視聴率が上昇した。僅か0.1%であるものの、1か月単位での数字はそう簡単には伸びない。視聴習慣があるからだ。

 フジの改編で一番大きな変化は午前帯のワイドショー「サン!シャイン」(平日午前8時14分~同9時50分)の終了。61年続けてきたワイドショー枠が消えた。

 代わりに前番組「めざましテレビ」(平日午前5時25分~同8時14分)を同9時まで46分間延長した。後番組「ノンストップ!」(同9時50分~同11時半)は同9時からの開始にした。50分の前倒しだ。

 こんな編成は後にも先にもやった局がない。大失敗する可能性もあった。だが個人視聴率は落ちていない。

 2つの番組の拡大部分をテレビ業界内では「めざましテレビ第3部」「ノンストップ第1部」と呼ぶ。その4月20日の視聴率は2.4%と1.5%。2つの番組の平均値は2.0%である。同じ時間帯のTBS「ラヴィット!」(平日午前8時~同9時55分)は1.1%。フジは大差を付けて勝っている。

 制作関係者によると、若い女性の個人視聴率、10代に絞った個人視聴率でも「ラヴィット!」よりフジが優勢。フジは午前帯の改革では失敗を免れた。今度は「ラヴィット!」が苦境に立たされている。

 フジが鳴り物入りで始めたバラエティ「超調査チューズデイ~気になる答え今夜出します~」(火曜7時)は個人視聴率が低い。4月21日は1.6%。放送時間が重なる日本テレビ系「オモウマい店」(同)は6.3%だったから、惨敗である。

 ただし、番組開始当初のバラエティはこんなものだろう。バラエティはどの番組も個人視聴率を取れるようになるまでには時間がかかる。テレビ界では「ドラマは短距離走、バラエティはマラソン」とも言われている。 

 ドラマは3か月間の放送と決まっており、いくら高視聴率を得ようが放送期間は延びない。だから最初から全力で走る。バラエティは最初から高視聴率を取るのは難しく、ゆっくりと走って修正しながら視聴率を伸ばしていく。そして番組が限界を迎えるまで走り続ける。

 MCのカズレーザー(41)、お笑いコンビのニューヨークは人気者だが、画面に出るだけで視聴者が増えるような存在とは言いがたい。やはり人気を得るまでには時間がかかる。それでも浮上しなかったら、打ち切るしかない。見切るのが早いのは日テレ。フジは傾向として遅い。

 フジは午後7時台、同8時台にヒット番組と呼べる番組があまりないのが辛い。個人視聴率が4%を超える番組である。4月5日に5.2%をマークした「千鳥の鬼レンチャン」(日曜午後7時)と同6日に4.3%を記録した「ネプリーグ」(月曜午後7時)くらい。これを少しずつ増やし、強いゴールデン帯をつくらないと、厳しい状態が続くだろう。

 ちなみに同23日のTBS系「プレバト!2時間スペシャル」(木曜午後7時)は5.2%、同24日のテレ朝「ザワつく!金曜日」(金曜午後6時50分)は7.2%、同26日の日テレ「世界の果てまでイッテQ!」(日曜午後7時58分)は7.4%だった。

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