元カープのエースが「大赤字」の米農家に転身したワケ 神奈川から鳥取に移住 「野球コーチとの共通点は…」

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 1980年代の広島カープで左腕エースとして活躍した川口和久氏(66)が故郷・鳥取にUターン移住し、米農家に転身したのは4年前。今年には初めて一般販売にこぎ着けたが、この間の道のりは決して平坦でなかったという。それでも年々「米作りに魅了」される理由とは。

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「今年も5月から、泥んこになりながら米作りに励みます。米農家として5年目になる今年は、カープ時代にお世話になった広島県内のスーパーにも卸せるほどの収穫を目指したい。66歳になっても挑戦できることにワクワクしています」

 目を輝かせながらそう語るのは、広島、巨人で活躍した川口和久氏だ。

「自分の田んぼで取れたお米は、これまでカープのオーナー(松田元氏=75=)や巨人元監督の原辰徳さん(67)、“巨人最高のセカンド”と称される篠塚和典さん(68)などにお送りしました。皆さんから“うまい”と言ってもらえたことは今も励みになっています」

「妻の何気ない一言が……」

 1980年に広島東洋カープに入団した川口氏は、エースとして球団の黄金時代を支えると、95年から読売ジャイアンツでプレー。3年後に引退するまで通算139勝、最多奪三振タイトルを3度獲得した。

 現役を退くと巨人の投手コーチを4年間務め、その後は野球解説者としても活躍した彼が、故郷・鳥取県にUターン移住したのは2021年10月のことだ。

「その前年、私の母が他界したのですが、それに伴い、妻と一緒に何度も帰省することになりました。納骨の際のことでした。川口家のお墓の目の前にある田んぼを見て、妻が“ここでお米を作ってみたい”とポツリと言ったのです。東京で生まれ育った彼女に農業経験はなく、驚きました。しかし妻の何気ない一言が、マンネリ化していた都会での生活を見つめ直すきっかけとなりました」

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