バスタブやカヤックが高速道路に転がっていることも…“落下物”回収のプロ「交通管理隊」が明かす“作業をしていて命の危険を感じる場所”とは

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現場で最も厄介なのは〇〇

 季節はもちろんだが、彼らの仕事においては天候にも大きな影響を受ける。なかでもやっかいなのは「風の強い日」だそうだ。

 高速道路には、ビルなど風を遮るような高い建物がないところが少なくないうえに、車が作る気流などの影響で、もともとどこも常に風が強い。強風の日や海上にかかった橋の上では作業が難航するのだ。

「旗を振る際も、風の抵抗などが大きいんです。風向きなどが影響して、思うように旗がはためかないこともあるので、技術が必要です」

「現場では、車線規制などで使用する方向指示板などを設置するんですけれど、海上近くの道路なんかでは突風で飛んでしまうため、毎度車内に積んである重石を載せたりしています」

 回収作業そのものにも影響があるという。

「ベニヤ板など、面積が広いものを回収する時は、風圧がかかって体ごと持っていかれる。非常に危険なので、車に背を向けないようにしつつ、できるだけ風に広い面積が当たらないように回収しています」

「前出のロードキルですが、見た目はもちろん、実はニオイが非常にきついんです。回収時、風下にいるとそのにおいを一気に体で受けてしまうため、立ち位置にも工夫が必要です。もちろん、走行してくるクルマには背を向けないことを第一条件としています」

 もう一つ、強風時に厄介なのが、紙束の落下物だ。

「ポスターとかリーフレットのようなものは、もう追いかけっこ状態です。回収しても回収しても追いつきません」

トンネルでの作業は命がけ

 交通管理隊員たちが「怖い」と口を揃える場所がある。「トンネル出口付近」だ。

「トンネルを走ってくる一般のお客様のなかには時折、ヘッドライトをつけていないことがあるんですね。最近はオートライト機能が付いた車も多くなりましたが、年式が古い車や、ドライバーの操作でライトのつけ忘れなどがあると、向かってくる車を非常に認識しにくいんです。車が来たことを見落とすことがありすごく怖いです」

 3月20日、三重県亀山市の新名神高速でトラックが渋滞の車列に追突し、6名の命が奪われた大きな事故が起きた。犠牲者の身元すら分からないほどの大惨事。まだ詳細は分からないが、ただでさえ視界が狭く、自然光が入って来ないトンネル内は、とにかく自身の存在を知らせる意味でもライトは必要になる。

 ドライバーのなかには、「トンネル内は明るいからライトなんか付けなくてもいい」、と話す人がいるが、交通管理隊はもちろん、道路利用者にとってトンネル内のそれは、自分たちの命を守る「道しるべ」になるのだ。

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