日本人の死因2位の「意外な病名」とは… 「最重要臓器」に効く五つの食品と運動法

ドクター新潮 ライフ

  • ブックマーク

 超長寿社会を最後まで健(すこ)やかに生き抜くには、何よりもまず「最重要臓器」の健康が大前提となる。その停止は死を意味し、24時間動き続けている働き者の心臓。斯界の権威が、万人に役立ち、そして高齢者でも取り組みやすい「心臓リハビリメソッド」を解説する。【上月正博/東北大学名誉教授】

 ***

 心筋梗塞、それはすなわち死を意味する――。かつて心臓病は「即死」のイメージが強く、非常に恐れられていたと思います。

 しかし現在は、医療技術や救急体制が進歩したことにより、心筋梗塞になっても発症後6時間以内に適切な治療を受けられれば約90%の人が助かる時代を迎えています。

 心臓を患ってもすぐに死ぬわけではない。確かにそういえる面があり、心臓病に対する恐怖心が薄れてきているのかもしれません。とはいえ、中長期的に見れば心臓を病むことは寿命を削る大きな要因です。心臓が止まれば死んでしまう。他の臓器にも増して、心臓が最も重要な臓器であることには変わりがないのです。

 事実、30年近くにもわたって、がんに次ぎ、心疾患(高血圧性を除く)が日本人の死因の2位の座を占め続けています。その割合は約15%。実に6人に1人近くが心疾患で亡くなっている。そこでぜひ、多くの人に「心臓リハビリメソッド」について知っていただきたいのです。

 〈こう訴えかけるのは、東北大学名誉教授で、山形県立保健医療大学理事長兼学長の上月(こうづき)正博医師だ。

 東北大学病院に設けられた全国初の「内部障害リハビリテーション科」で研鑽を積んだ上月氏は、心臓リハビリメソッドの開発に携わる。

 このメソッドの画期的な点は、心臓病の人でもこれを続けると、運動をしていない健康体の人よりも長生きできるという報告があるほど、高い効果が期待できること。さらに、心臓を患っているわけではない人にも絶大な「心臓病予防」の効果があることが、エビデンスを基に証明されている。すなわち、心臓リハビリメソッドを実践することによって、万人の「心臓の寿命=その人の寿命そのもの」の延伸につながるというわけだ。人生100年時代に「知らないと損をする」健康法といえよう。

 内科とリハビリ、双方の専門医の資格を持つ医師は国内に数十人程度しかいないという。その数少ない医師の一人である上月氏が続ける。〉

健康な人にも効くメカニズム

 リハビリというと“病人のための回復メニュー”を想像する人が多いかもしれません。にもかかわらず、心臓リハビリメソッドに関しては、健康な人が実践しても効果があることが科学的に証明されています。果たしてどういうことなのか。

 テスト勉強をイメージしてください。赤点を取ってしまったら復習が欠かせませんよね。他方、テスト前にしっかりと予習をしていれば、赤点を取る可能性はかなり低くできたはずです。

 この「赤点」が心臓病であり、「復習」と「予習」がリハビリに当たります。赤点(心臓病罹患)を取ってから復習(リハビリ)するのではなく、赤点を取らないように予習(リハビリ)をしておく。これが、心臓リハビリメソッドが健康な人にも効くメカニズムだと理解してもらえればと思います。

 ですから、これから紹介する「リハビリ」とは、“回復メニュー”であると同時に、心臓病を“予防する”ためのトレーニングや生活習慣の見直しを意味すると捉えてください。

次ページ:頑張り過ぎは禁物

前へ 1 2 3 4 次へ

[1/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。