もしや僕の子ではないのでは… 51歳夫の疑念の始まりは、娘の「ある部位」への違和感だった

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彼を連れて帰宅、妻の反応は…

 そして1ヶ月ほどたったころ、ふたりは再び一緒に食事をし、康太さんは酔った勢いもあってそのまま彼を連れて帰宅した。

「美千惠を驚かせようと思ったんです。その裏には海老名の顔を見たときの美千惠を観察したい気持ちもあった。今さら知って何になると思いながらも、僕自身、どこかで次女の父親が海老名なのではないかという疑いを晴らせていなかった。むしろこだわっていたのかもしれません」

「ただいまー」と賑やかに帰宅すると、美千惠さんがいつもとは違う気配に、玄関に飛び出してきた。そして海老名さんの顔を見るなり固まった。

「『久しぶりだなあ、美千惠』という海老名の声に、美千惠は頷いていましたが、なかなか声が出なかったようでした。リビングに海老名を招き入れると、美千惠はそのままキッチンへ行って酒の用意をしはじめました。次女の泣き声が聞こえたので、僕は子ども部屋に行って……。そのときふたりきりになった海老名と美千惠が何か話したのか、話さなかったのかはわかりません。次女をあやして寝かしつけ、リビングに戻ったときは美千惠はまだキッチンにいて、海老名がひとりで飲んでいました」

 おう、悪いな、先にやってたよと海老名さんは言った。康太さんは美千惠さんにも、こっちにおいでよと呼んだ。

「それからはなんてことない世間話と、学生時代の思い出話をしましたね。ただ、僕もけっこう酔っていたようで、気づいたらソファで眠り込んでいました。海老名も眠っていて、ふたりとも毛布をかけていた。寝室を覗いたら美千惠は寝ていました。寝たふりだったかもしれないけど」

妻の様子がなんとなくおかしい

 再びソファで眠り込み、早朝に起きると、すでに海老名さんの姿はなかった。「昨夜は楽しかった。ありがとう」とメモに走り書きがあった。次女を海老名さんに会わせたかったのだが、それはかなわなかった。

「それからしばらく、美千惠の様子がなんとなくおかしかった。でも僕もそれ以上、ツッコむ気はなかったし、子どもたちが学校に上がったり美千惠がパートを始めたりと、日常が忙しかったので、一致団結して生活していくしかなかった。ただ、その後も海老名とはときどき会っていました。娘たちの写真を見せたこともある。海老名は20代後半で密かに結婚したらしいんですが、すぐに破局したと告白しました。海外勤務が続いて、妻とはコミュニケーションがとれなかったと」

 そんな康太さんと美千惠さんに「試練」が訪れたのは、彼らが40歳のときだった。

 ***

 【記事後編】では、康太さんが美千惠さんを見送るまでと、娘たちに反対されているという再婚相手との経緯を紹介している。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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