病院、焼肉店、集団居住地…旧統一教会に「解散命令」で全国に散らばる「関連施設」はどうなる? 近隣住民は「得体が知れず、怖かった」
「一般企業に見えて実は…」
さて続いては、捜査ファイルにも記載され、かねて関係者の間では“信者御用達”としても知られてきた新宿の焼肉屋を訪ねたが、
「先日、お客さんから“以前ここは統一教会の店だったんだよね”と言われて驚きました。いまは経営者も代替わりしていまして、全然関係ないですよ」
かつて、統一教会系の施設は、韓国製の炭酸飲料「メッコール」の自販機がおいてあるため見分けがつくと言われたものだ。しかし、輸入を手がけていた業者によれば「2012年に取引は終了しました。取引量の減少からくる経営判断です」との話だった。
このように統一教会の関連が疑われる店や企業の中には、すでに関係が解消されているケースも見られる。
前出の山口弁護士が現状を概観して言う。
「00年代後半以降、特定商取引法違反による霊感商法の摘発が相次ぎ、壺や多宝塔などの販売会社を中心に、統一教会系企業が少なくなっていったのは事実です。ただ、すべて消えたわけではありません。たとえば配置薬を取り扱う会社はいまも、訪問販売の機会を勧誘に利用しています。一般企業に見えて実は……ということがあるんです」
「数年前に出て行ってくれてホッと」
最後に、信者たちの集団居住地も訪ねてみた。山手線の内側、以前は大勢の信者が共に暮らしていたとされる場所は現在、駐車場になっていた。
隣地に住む人は言う。
「やっと数年前に出て行ってくれて、ホッとしています。30年以上も前から、そう広くない2階建ての家に、20~30人が暮らしていたんです。お祈りが盛り上がると時おり、みんなで掛け合いのように叫び出してね。ドンと跳びはねるような音も聞こえてきました。近所のうわさで統一教会だと知ってはいましたが、表札は掲げられていないしあいさつもないしで得体が知れず、怖かったですね」
近所の飲食店店主いわく、
「昔の話ですが、あそこで暮らす若い人がいきなりお店に入ってきて、酒も頼まずうちの客に果物や野菜、額縁に入った記念コインなどを売りつけるといったことが何度かありましたよ」
再び山口弁護士の解説。
「統一教会は集団生活を行う場を“ホーム”、そこに住む信者を“献身者”と呼んでいます。内部では原始共産制のような暮らしが営まれ、文鮮明・韓鶴子教祖の指示に従って戦う姿勢が求められます。献身者は給料や親からの仕送りをホーム長に納め、その中から1万~2万円のわずかなお小遣いを受け取り、伝道活動に精を出す。信者の高齢化にともない数は減りましたが、いまでもなくなってはいません」
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解散命令を受け、旧統一教会は今後、どのような形で活動を続けていくのか。そして新たな被害が起こる可能性はないのか。ウォッチが必要である。
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