米中の戦闘機が黄海上で対峙 「台湾侵攻なら北京空爆」と習近平を威嚇したトランプ 李在明は米国に八つ当たり

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 米中の戦闘機が黄海上で対峙する異例の事態が発生した。トランプ(Donald Trump)大統領は昨年、中国が台湾に侵攻すれば北京を空爆すると警告している。「ついに米国が中国の喉元に刀を突き付けた」と韓国観察者の鈴置高史氏は驚く。米国はイラン空爆も躊躇しなかった国である。

黄海上の挑発は異例

鈴置:朝鮮日報の「在韓米軍機、西海に出撃…防空識別地域で米中が対峙」(2月19日、韓国語版)によると、中韓の間の黄海――韓国語では西海(ソヘ)と言いますが、その上空で米中の戦闘機が対峙したのは2月18日でした。

 韓国の烏山(オサン)空軍基地を飛び立った米空軍の10余機のF16が、黄海上の中韓の防空識別圏の中間地点まで進入。すると中国空軍機もスクランブル発進し、一時、米軍機と対峙した。ただ、両軍機とも相手の防空識別圏に入りはしなかった――といいます。

――米軍機がこれまでに中国領空に近い黄海上空を飛ぶことはありましたか?

鈴置:朝鮮日報は「異例」と評しています。米軍機が北朝鮮を威嚇するために朝鮮半島に沿って北上することはありますが、海上を飛ぶとしても半島の東側――日本海側でした。中国に配慮して、西側の海――黄海に入るのは遠慮していた感じです。

 それは海軍も同様で、朝鮮戦争の休戦後に米海軍が黄海に本格的に進入したとは聞いたことがありません。ついに今回、米国は本気で中国を挑発し始めたな、と関係者は息をのんだのです。

 TV朝鮮は、訓練としては異例なことにF16は実戦用ミサイルを搭載していた、とも報じました。「[独自]「『中国と対峙』の米F16、異例の西海『実弾出撃』…東海にはB52を4機投入」(2月20日、韓国語)です。

米爆撃機をエスコート?

 なお、2月18日に在韓米空軍のF16が黄海に進入した際、グアムを発進した米空軍の戦略爆撃機B52が黄海の韓国側の防空識別圏に到来していた、との報道もあります。

 中央日報の「『米戦略爆撃機合流』の在韓米軍、初の西海大規模空中訓練…対中牽制役割すでに拡大開始」(2月21日、日本語版)です。

 小泉進次郎防衛相は2月19日、「2月16日と18日、航空自衛隊のF-15戦闘機とF―2戦闘機が、グアムから離陸した米軍の戦略爆撃機B―52と東シナ海上空等で合流し、東シナ海上空や日本海上空等において日米共同訓練を行いました」と、自身のXで明かしました。

 防衛省も同日、YouTubeで動画「日米共同訓練~Japan-U.S. Bilateral Exercise~」を公開しました。日本の基地を飛び立ったF15がB52をエスコートする姿を見ることができます。

 中央日報の報道が正しいのなら、このB52が航空自衛隊の戦闘機と別れた後、黄海の韓国側防空識別圏に入ったと思われます。黄海上では韓国を発進し、中国機と対峙した米国のF16がエスコートした可能性があります。

 グアムを発進したB52が韓国に飛来する場合、途中までは日本の戦闘機が、ある時点以降は韓国空軍機が護衛するのが通例。米爆撃機の絡む日米の共同訓練と米韓の共同訓練は多くが一体なのです。

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