惨敗の時はいつも「安住淳」氏が傍に…「野田佳彦」元首相が敗北を繰り返す“根本的な理由” 党関係者は「今後は表に出ず、落選した同志の救済にまわって欲しい」
「プロレス保守」
「振り返ってみると、野田さんはキャリアこそ長いですが、本当の意味での“下積み経験”に乏しいように思えます」
と前出の関係者は言う。
「総理就任前の泥臭い仕事と言えば、国対委員長くらいでしょうか。閣僚も財務大臣を経験したのみで国のトップに就いています。そして総理退任後は“雲の上”の存在になってしまった。つまり、自民党の政治家のように、大臣を歴任しながら、国対や党務に携わり、加えて派閥の閥務も行い……といった経験を積んでいないのです。それは、野田さんだけでなく、権力側にいた期間の少ない旧民主党系の政治家に共通していることですが……。自民党の政治家はそうしたプロセスの中で、ネゴを学び、激しい権力闘争を生き抜き、政治のリアリズムを自然と体得していく。一方で、野田さんは思想や発言は保守政治家そのものですが、そうした生臭い、ドロドロした政争の中で培われる、現実主義に根差した“保守”のにおいはしない。だから、討論には強いが真剣勝負に弱い。野田さんはプロレスファンで有名ですが、その点を指して、“プロレス保守”という人もいるくらいです」
続けて、
「麻生(太郎)元首相は、総理の資質とは“絶望的な孤独に耐える力”と言いましたが、野田さんにそのような“勁(つよ)さ”はあまり感じられない。悪人ではありませんが、リアルな政治の直視に基づいた、決断力や洞察力に欠けることは否めません。今回の選挙に関しては、高市さんはまさに孤独と向き合って解散の決断をし、乾坤一擲の勝負に挑んだ。一方の野田さんは奇襲に慌てふためき、公明党と組んで安易に票をもらおうという道を選んだ。はじめから勝負に向き合う姿勢が違っていたのでしょう。敗北は必然でした」
今回の選挙で、旧立憲民主党勢で選挙区から勝ち上がったのはわずか7名。野田氏もその中に入った。もっとも、前回10万票近かった対抗馬との票差は、1万票余りまで迫られた。
「今回の敗戦については、いつまでも“古い顔”が党の前面に出ていることも一因となった。今後、もう表舞台に出ることはないでしょうし、出てはいけない。裏方にまわって、討ち死にした将来ある同志たちの復活にしっかり取り組んでいってほしい」
【前編】では、今総選挙の敗北の要因と、39歳の元代議士が自死する悲劇を呼んだ「永田偽メール事件」を引き起こすまでの、野田氏の来し方について記した。
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