「れいわ」大石晃子・共同代表はなぜ有権者に嫌われたのか 感情的でエキセントリック 「山本太郎演説」との“決定的な違い”

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 衆院選では中道改革連合の大敗に目がいきがちだが、負けっぷりではれいわ新選組も人後に落ちない。公示前勢力と比べると、中道は167→49議席と約29%にまで減ったが、れいわは8→1議席のため約12%に激減したのだ。しかも、ただ1人、議席を獲得できた山本譲司氏(63)は、いわゆる“おこぼれ当選”である。

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 あまりに勝ちすぎた自民党は比例名簿登載者が足りなくなり、14議席を他党に譲ることとなった。比例南関東ブロックから立候補した山本氏は、その“おこぼれ”に預かって当選したわけだ。

 そんな1議席をもらったれいわの大石晃子・共同代表(48)は、街頭演説で「高市早苗首相をぶっ倒すしかない」と叫び、テレビの党首討論でも自民党を目の敵にしてきた。それだけにネット上では、自民党から譲られた復活当選の議席を「辞退すべき」とまで言われる始末だ。

 一昨年の衆院選では9人(後に1人が離党)が当選して躍進したれいわが、なぜここまで議席を減らすこととなったのか、政治アナリストの伊藤惇夫氏に聞いた。

「まあ、“おこぼれ当選”は制度上の問題であり、拒否することはできないので仕方ありません。ただ、れいわがここまで議席を減らしたのは、山本太郎代表(51)が選挙直前、病気を理由に参議院議員を辞職して存在感を失ったからでしょう。選挙終盤に街頭演説に顔を出しましたが、彼自身は立候補もしていない。体調の問題もあり、将来への期待が持ちにくかったことが挙げられます」

 さらに――。

他党攻撃をしない党が躍進

「旬が過ぎたことにより新鮮味が薄れたこともあるでしょう。既成政党や大政党を嫌う層の受け皿は、れいわからチームみらいに移った可能性が考えられます」(伊藤氏)

 安野貴博党首が率いるチームみらいは、議席ゼロだった衆院で11議席を獲得する躍進を見せた。

「高市首相が街頭演説で他党の批判をほとんどしなかったのと同様、みらいの安野さんも他党の批判をせず、自分たちの政策を訴えたことがプラスに働いたと思います」(伊藤氏)

 れいわの大石共同代表の言動とは真逆と言っていい。

「彼女が自民党を厳しく批判する姿勢は理解できますが、その迫り方が感情的でエキセントリックに見えてしまう。有権者に好感を持たれるような攻め方ではありませんでした。もちろん、与党の問題点を指摘することはとても大事なことです。しかし、それが批判のための批判、悪口と捉えられてしまうと支持は離れてしまいます」(伊藤氏)

 同様のことは中道にも当てはまるという。

「中道は政権交代を目指す政党として、自民党にはできない国作りや国家ビジョンを訴えるべきでしたが、それを怠りました。選挙期間中の印象は自民党攻撃と“生活者ファースト”という他党の焼き直しのようなスローガンを唱えるばかりで、具体的な政策は消費税減税くらい。国家観がまったく語られなかった点が有権者に拒否されたのだと思います」(伊藤氏)

 中道の野田佳彦・共同代表は、なぜそんな演説をしたのだろう。

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