「子供の頭に刃物を突き立てた!」と叫ぶ声が…05年の乳児刺殺事件、仮釈放から1週間で凶行に走った男の壮絶な半生
成人後に親戚から放り出され
口数の少ない少年だったUだが、小学校の卒業文集で、将来の自分を「国会議員」と書いている。成績も悪いほうではなく、地元の中学から福島市内の県立高校に進学する。
「本当に大人しい奴で、クラブ活動もやらないし、昼飯を誰かと一緒に食べている姿も見たことがありません。弁当の中を見られるのが恥ずかしいのか、いつも蓋を立てて隠すように食べていた。いつだったか、クラスメートが弁当の蓋を取り上げて、おかずが貧弱なことをからかったことがあるのですが、顔を真っ赤にして怒っていました。何だかすごく可哀相でした」(クラスメート)
成績は中程だったが、友人もいないUは高校2年ぐらいから学校に行かなくなる。
「中退してからはしばらく近所のコンビニなどでバイトしていたのですが、11年前に父親を胃がんで亡くし、その2年後に母親も糖尿病が原因で亡くなってしまうのです。まだ幼かった妹や弟は親戚に引き取られてゆきましたが、Uは成人していたので、親戚から放り出された格好になってしまいました」(近所の住人)
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「いらいらしていた」――。第2回【「仮釈放中」の男が乳児の頭に刃物を突き立て…05年「乳児刺殺事件」はなぜ「懲役22年」になったのか】では、精神科医らの見解やその後の裁判について伝える。
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