「子供の頭に刃物を突き立てた!」と叫ぶ声が…05年の乳児刺殺事件、仮釈放から1週間で凶行に走った男の壮絶な半生
1週間前に仮釈放
殺されたSちゃんはわずか生後11カ月。ようやくつかまり立ちができるようになったところだった。怪我をした姉は3歳。母親(34)は産休中だった。
「ちょうど赤ちゃんから子供に成長するところで、一番かわいい頃でした。人見知りもなく、みんなに可愛がってもらっていました。そんなSの命を奪った犯人を許すことはできません。極刑でも許せません」
父親(34)は、通夜の席でこう言って声をつまらせた。
いっぽう殺人犯のUは、家宅侵入や窃盗で名古屋刑務所豊橋刑務支署を1週間前に仮釈放されたばかり。
「1月末に刑務所を出ると近くにある更生施設に入り、そこで生活していました。ところが、2月1日に名古屋駅近くの職業安定所を訪ねたあと、施設には戻らず安城にやってきた。以前、いたことがあるそうです。2月2日から市内の放置自動車の中で寝起きし、犯行当日は事件現場で暖を取るため、盗んだ自転車でやってきていたそうです」(地元紙記者)
赤貧洗うがごとし
だが、ここはUの地元ではない。彼が生まれたのは、安城とは遠く離れた福島市の北にある町だ。
「彼の父親は農業もやっていましたが無類の酒好き。母親も競馬好きでした。やがて一家は田畑を売り払ってしまい、モーテルの管理人などをやって生計を立てていたようです。父親はお金に困り、近所の米蔵から米を盗んだりして捕まったこともあります」(近所の住人)
赤貧洗うがごとし。藁葺きの家に住む一家は貧乏を絵に描いたようだったという。
Uが5~6歳のころ、一家は福島市内の一軒家に引っ越す。心機一転してやり直そうという意味もあったらしい。Uには妹がいたが、福島市に引っ越してから弟も生まれている。
「Uのお父さんは新聞配達の仕事をするようになり、奥さんが集金に回っていました。一家は家賃2万円の借家に住んでいたのですが、生活に余裕がないのか本当に汚かった。おまけにお母さんが家事をしない人だから、ゴミだらけで家の外より汚かったほどです。家族はお風呂にも入っていないのか、いつも臭っていました。お母さんが集金にくると、遠慮のない子供などは“クサーイ”と言ってました」(同)
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