センバツ出場校決定 今年は炎上騒動が起こらずも…選考理由には「時代遅れの称賛」や「不可解な評価」があった
1月30日に第98回選抜高校野球大会(3月19日開幕、阪神甲子園球場)の選考委員会が開かれ、出場する32校が決定した。一般枠の30校は秋季大会の成績と戦いぶり、21世紀枠の2校は最終候補となった9地区の高野連理事などによるプレゼンテーションをもとに選考委員が話し合い、出場校を決定した。そんな中で密かに注目を集めていたのが、東海地区の選考だ。【西尾典文/野球ライター】
逆転現象
東海地区の出場枠は3校であり、秋季東海大会優勝の中京大中京(愛知)と準優勝の三重(三重)は当確。3枠目を準決勝で敗れた大垣日大(岐阜)と聖隷クリストファー(静岡)が争う形となっていた。
両校には“深い因縁”がある。
2022年の第94回大会(当時、東海地区の出場枠は2校)において、前年秋の東海大会準優勝の聖隷クリストファーが落選し、準決勝で敗れた大垣日大が選出される“逆転現象”が起こったのだ。
これを巡り、各方面から疑問の声が続出した。聖隷クリストファーの野球部OB会が「33校目」の出場を求める署名活動を行い、1万8000筆を超える署名が集まった。最終的に決定は覆らなかったものの、選抜高校野球の選考を巡る大きな騒動として高校野球の歴史に残る出来事だったことは間違いない。
今年も両校が再び最後の1枠を争った。昨秋の東海大会の準決勝での試合結果を見ると、大垣日大は優勝した中京大中京を相手に4対6と惜敗したのに対し、聖隷クリストファーは準優勝の三重に2対10で7回コールド負け。この内容を見れば、大垣日大を選ぶのが妥当と言える。だが、4年前の“逆転現象”の借りを、ここで清算して聖隷クリストファーを選ぶのではないかという声が出ていた。
だが、ふたを開けてみると大方の予想どおり大垣日大が選出され、大きな騒動にはならなかった。今回の選考について、選抜大会出場経験がある関東地区の監督に話を聞くと、以下のような見解を示した。
「やはり聖隷クリストファーを巡る騒動の影響が大きかったのではないですかね。不可解な選考があれば、今はSNSなどでも大問題になります。選抜大会ですから、理屈上はどの学校を選んでも良いわけですが、普通は秋の大会の成績上位チームを選ぶのが当然でしょう。そうでなければ、何のための秋季大会なんだという話になりますよね。現場として、あるべき選考になってきて良かったと思います」
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