高校通算49本スラッガー「櫻井ユウヤ」は千葉ロッテの救世主となるか? あと一歩で甲子園を逃した「昌平高校」時代を本人が振り返る

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自分らしくバットを振り抜けた

 昌平高校は2年連続花園行きを決めたラグビー部や、年明けの選手権で存在感を示したサッカー部など、近年はスポーツにおける功績が目覚ましいが、その好成績を支えているのが、生徒の自主性を尊重し、社会性を引き出す指導方針にある。

 櫻井選手が籍を置いた選抜アスリートクラスには、高校サッカーで注目を集めた山口豪太選手(湘南ベルマーレに入団)、長璃喜選手(おさ・りゅうき/川崎フロンターレに入団)らも在籍しており、競技の違いはありつつも、それぞれの置かれた境遇や進路について相談することもあったそう。

 多彩な活躍を見せる同級生の刺激を受けつつも「苦手にしていた守備や、打撃力を伸ばすための方法を考えながら練習に取り組んだ」という櫻井選手は、1年生の秋から4番に座ると、3年間で49本塁打を積み重ね、高校球界きってのスラッガーとして注目を集める存在になった。

「56本塁打の吉野創士さん(現、東北楽天)をはじめ、『たくさんの本塁打を放っている先輩の皆さんに追いつけるように』と頑張ってきました。自分としては『もっとできたのでは……』と感じる部分もありますが、自分らしい形でバットを振り抜けたことが結果に繋がったのかなと思います」

主将の重圧で不振も経験した

 自身の打撃についてやや謙遜気味に語る櫻井選手だが、2024年春からは高校野球で「ボールが飛びにくい」と言われる低反発バットの導入が決定。長距離打者としては不利な状況に追い込まれたが、2年生の冬頃から始めた瞬発力を高める筋力トレーニングや、外野を全力で走り抜ける「ポール間走」に取り組んで足腰を鍛え、飛距離の出る打撃を模索してきた。

 主軸打者としてレベルアップに励んだ櫻井選手の活躍もあって、2年生夏の県大会(2024年)は決勝に駒を進めるも、花咲徳栄高校に延長タイブレークで敗れ(9対11)、悲願の甲子園出場を果たすことはできず。櫻井選手をはじめとするナインは涙に暮れた。

 その後に発足した新チームでは、櫻井選手が主将に就任。「チームの顔であり、自身のプレーでチームを引っ張れるように意識した」と最終学年を振り返るが……。2025年の春頃はチームの勝敗を背負う重圧から、打撃不振に陥ったこともあったそう。

 だが、不用意なボール球に手を出し、自身の打撃を見失っていた状況でも周囲の意見に耳を傾けて基本に立ち返り、復調を遂げた。

「OBの皆さんの応援を背にグラウンドに立つと、学校の伝統を感じることもありましたけど、プレッシャーを感じすぎても良い結果は生まれませんから、『とにかく後悔のないように……』との思いで、試合に臨みました」

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