「米倉涼子」と「片瀬那奈」の共通点 同居相手が薬物疑惑で本人が“シロ”も…ドラマ復帰が困難なワケ

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撮り直しの恐怖

 清水尋也もドラマ復帰は先の話になりそう。2000年以降、執行猶予中にドラマに出た俳優はいないからだ。23年に大麻取締法違反で懲役6月、執行猶予3年の判決を受けた永山絢斗(36)もドラマに復帰できていない。

 法的には執行猶予中のドラマ出演は何ら問題ない。ところが実際にはドラマも映画も出るのは難しい。スポンサーと出資者が難色を示すだけでなく、共演者が歓迎しないからだ。

 周囲は再び関わってしまうことを心配する。覚せい剤事件の再犯率は65%強、大麻事件の再犯率は25%弱あるからだ。本人たちにその気はないだろうが、薬物には依存性がある。再び薬物事件を起こすと、撮り直しなどで大混乱に陥ってしまう。共演者は予定外の撮影が加わることによって、肉体的にきつくなる。

 沢尻の逮捕時もNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(2020年)に初回から10回分出ていたため、大騒ぎになった。沢尻が演じていた濃姫役は川口春奈(30)が引き継いだが、共演者もとばっちりを受けた。

 永山はちょっと特殊な損害を与えた。逮捕されたのが2023年6月16日で、準主演した映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-」の公開が同30日。このため、この映画は事前PR活動がほとんど出来ず、興収に影響が出たとされる。だから芸能界は薬物に敏感。リスクは小さいに越したことはないのだ。

 こうした変化とあいまって、有罪どころか薬物に関わる報道が出てきただけでも、スポンサーの目は厳しくなってきた。片瀬那奈さん(44)がそれである。2021年に薬物使用疑惑が浮上した。現在も時折、芸能活動をするものの、会社員を生活の中心に据えている。

 片瀬さんが薬物使用疑惑を掛けられたのは、同棲相手だった会社経営者がコカインを所持し、麻薬取締法違反で逮捕されたから。沢尻と親しかったことも影響した。  

 片瀬さんは昨年1月、ネットテレビのABEMAに出演し、「自分から尿検査を受けました」と振り返った。結果はシロ。書類送検もされていない。

 それでも、この件で所属事務所との間に亀裂が生じ、フリーになった。だが女優の仕事は入らなかった。ほかの事務所がリスクを考えたのが大きな理由の1つ。歌手やお笑い芸人などと違い、ドラマは団体戦というのが大きい。周囲が巻き込まれるから慎重になる。

 これとよく似ているケースが米倉である。米倉と片瀬さんでは女優としてのキャリアもステイタスも違うが、一緒に住んでいた相手が疑われたり、逮捕されたりした点は一緒。ましてや、米倉のケースは片瀬さんと違い、本人が送検までされている。スポンサー、制作者、共演者は米倉起用に当たり、リスクを考えてしまうだろう。

 米倉自身も早期の復帰は期待していないようだ。不起訴処分の直後に出したコメントで、仕事については一言も触れていない。心境をこう書いただけ。

「今の私に出来ることは、初心に立ち返り、何事にも真摯に取り組んでいくことだと考えております」

 ただし、いずれは必ず復帰するつもりだろう。所属先「Desafio」が2020年に立ち上げた個人事務所だからである。スタッフの給料、東京・新宿の事務所の家賃などの固定費は事務所を畳むまでは支払わなくてはならない。自分が理由でスタッフを解雇することなどできないだろう。

 米倉は個人事務所を設立したあと、知人の芸能関係者から「事務所、どう?」と問われると、「結構たーいへん」と答えたという。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社し、放送担当記者、専門委員。2015年に毎日新聞出版社に入社し、サンデー毎日編集次長。2019年に独立。前放送批評懇談会出版編集委員。

デイリー新潮編集部

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