「米倉涼子」と「片瀬那奈」の共通点 同居相手が薬物疑惑で本人が“シロ”も…ドラマ復帰が困難なワケ

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不起訴の理由は?

 米倉涼子(50)を東京地検が不起訴処分とした。関東信越厚生局麻薬取締部(マトリ)が麻薬取締法違反などの罪で書類送検していた。次の関心は復帰問題に移る。すんなりと活動を再開できるのか。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】

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 米倉は頼りがいのある女性、豪胆な女性、凛とした女性を演じさせたら、ピカイチ。掛け替えのない女優だが、復帰はそう簡単にはいきそうにない。

 不起訴処分が決まると、直後に公式サイトを通じてコメントを出した。

「私は、本年1月30日、不起訴処分となりました。これをもって、私に対する捜査は結論が出たものと認識しております」

 米倉の送検事案は麻薬取締法違反など。昨年8月に都内の自宅で、大麻や麻薬などを含有する液体などを、恋人で同居相手であるアルゼンチン人ダンサーのゴンサロ・クエッショ氏と共同で所持したとされた。1月9日に書類送検されていた。

 不起訴処分という言葉はよく耳にする。だが、これが分かりにくい代物なのだ。無罪は「裁判で罪が認められなかった」ことを指すから明快だ。一方、検事の判断で事案を終わらせる不起訴にはいくつか種類があるから分かりにくい。

 その種類は主に2つ。「嫌疑なし(犯罪の疑いがない)」と「嫌疑不十分(証拠が不十分で犯罪が立証できない)」 

 不起訴処分でも「嫌疑なし」と「嫌疑不十分」では大違いなのだ。デイリー新潮の取材によると、米倉の場合は「嫌疑不十分」のほうだが、東京地検は不起訴の理由を明らかにしていない。

 不起訴だと裁判を受けることによって生じる心身の負担が避けられる。刑罰を負わされる心配もない。しかし裁判によって無罪を証明することも出来ない。仮に米倉が「嫌疑なし」であるなら、本人は東京地検にそう発表してほしかっただろう。

 もっとも、東京地検は不起訴処分の理由を通常は伏せる。昨年9月、友人の清水尋也(26)と大麻を共同所持した疑いで、警視庁に麻薬取締法違反で逮捕された遠藤健慎(25)もそうだった。同10月に不起訴処分となったものの、理由は明かされなかった。

 遠藤はNHK「舟を編む~私、辞書つくります~」(2025年)などドラマにほぼ切れ目なく出演し、若手の有望株だった。所属事務所は遠藤が不起訴処分になったあと、違法行為は確認されなかったとの声明を出したが、遠藤は仕事復帰を果たせていない。

 清水のほうも仕事再開の予定はない。麻薬取締法違反で昨年12月に拘禁刑1年、執行猶予3年の判決が下りたあと、仕事をしていない。

 薬物に対する目は厳しい時代になっている。かつては驚くほど簡単に復帰できたのだ。

簡単に復帰できた時代

 たとえば1977年に暴力団員から入手した覚せい剤を使用し、なおかつ拳銃を隠し持っていた俳優の場合、懲役2年、執行猶予3年の判決を受けたが、5か月後には早々と映画出演で復帰を果たした。映画会社が気にしなかった。

 この俳優は復帰の際の取材に対し、「(覚せい剤の)何が悪い」と悪びれなかった。世間もそれを強くは責めなかった。この俳優はその後、トレンディドラマなどに出演して人気が高まり、今も活躍している。映画の興収増や視聴率アップに役立つ芸能人なら、何も問わないような時代だった。

 それが変化し、薬物に関わった芸能人の復帰が難しくなったのは2000年前後から。社会全体でコンプライアンス意識が高まった時期だ。まずスポンサーが取引先や顧客などステークホルダー(利害当事者)の声に敏感になった。  

 民放も視聴率を最優先とする独特の論理ではやっていけなくなった。当時、在京キー局の全てが株式を上場し、社会的責任が飛躍的に拡大したからである。

 世間の目も薬物に関わった芸能人に厳しくなった。こんな考えが一般的になった。「芸能人の薬物使用は若者への悪影響が強い」「簡単に復帰させると、世間に薬物が軽い罪だという誤解が広まる」「薬物には常習性があるから、安易な復帰は本人のためにもならない」。

 この意識変化の影響をモロに受けたのが酒井法子(54)だった。2009年に覚せい剤取締法違反で懲役1年6か月、執行猶予3年の判決を受けたが、テレビ復帰は判決の4年後。逮捕前に6日間逃走した印象があまりにも悪すぎたとはいえ、判決から数カ月で復帰できた時代がウソのようだった。

 しかも地上波ではなく、2013年にBSジャパンで放送された単発ドラマ「黒い報告書 女と男の事件ファイル3」。その後、ドラマ出演はない。ドラマ以外もBSやラジオが中心だ。

 沢尻エリカ(39)も同じ。合成麻薬MDMAとLSDなどを所持したとして、麻薬取締法違反で懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けたのは2020年だったが、その後は舞台に一度立っただけ。今月27日に公開される成田凌(32)主演の「#拡散」でようやく映画に復帰する。

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