「FA移籍組」も危ない!苦しい立場に追い込まれた「ベテラン選手」の実名

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 いよいよキャンプインしたプロ野球。どの球団も新戦力に注目が集まるが、中でも期待が大きいのは、やはりFA(フリー・エージェント)権を行使して移籍した選手である。このオフには8人の選手がFA宣言し、最終的に5人が移籍することになった。どの選手も実績は十分であり、チームの中心としてかかる期待は大きい。その一方で、苦しい立場に追い込まれているベテラン選手がいる。【西尾典文/野球ライター】

正念場の森友哉と甲斐拓也

 今年が正念場のシーズンとなるのが森友哉(オリックス)だ。西武時代は、2019年に首位打者とMVPに輝くなど球界屈指の「打てる捕手」として活躍。2022年オフにオリックスに移籍すると、2023年にはチームトップとなる18本塁打、リーグ4位の打率.294をマークする活躍を見せて、リーグ優勝に大きく貢献した。

 だが、翌2024年には打率こそ.281と高かったものの、ホームランは9本と半減。さらに昨年は怪我で開幕から出遅れると、わずか50試合の出場で33安打、1本塁打、打率.205と寂しい成績に終わった。

 今年3月に開幕するWBCのメンバーに選ばれた同学年の若月健矢が台頭してきたのも、森にとっては逆風と言える。今年が4年契約の最終年となるが、このまま控えに甘んじているような状態が続けば、オフの契約更改はかなり厳しい条件提示となる可能性が高い。

 森と同じく捕手では甲斐拓也(巨人)も厳しい。ソフトバンクでは育成ドラフト出身ながら高い守備力を生かして2017年からレギュラーに定着し、2018年の日本シリーズでは新記録となる6連続盗塁阻止の大活躍でMVPに輝いた。

 その後、2021年の東京五輪、2023年のWBCでは侍ジャパンの捕手として優勝に貢献。2024年のオフにFAで巨人に移籍した。移籍1年目の昨シーズンは開幕から2試合連続3安打を放ち、順調なスタートを切った。夏場以降はチームの低迷と自身の怪我もあって出場機会が減少。一軍に定着した2017年以降では最低となる68試合の出場に終わった。

「甲斐の獲得については球団内で疑問視する声がありましたが、阿部慎之助監督の要望が強かったと言われています。実際、開幕時点では完全に甲斐が正捕手でした。しかし、想定外だったのが岸田行倫の成長ですね。岸田はもともと守備には定評がありましたが、打撃面でも見違えるような活躍を見せました。リード面も投手の長所を引き出すのが上手く、完全に首脳陣の信頼を得ました。また、甲斐が抜けてもソフトバンクが優勝、日本一となったので、『本当に巨人にとって甲斐が必要だったのか』との疑念に繋がりますよね。力が目に見えて落ちているわけではないですが、伸び盛りの岸田が、このまま完全なレギュラーを掴むことも十分に考えられると思います」(巨人の球団関係者)

 岸田は今シーズンからキャプテンに就任。自主トレでは既にドラフト1位ルーキーの竹丸和幸(鷺宮製作所)や、FAで楽天から加入した則本昂大のボールを受けたことが報じられている。チームにとって新陳代謝はプラスだとはいえ、甲斐獲得を要望したとされる阿部監督に対する風当たりが強まりそうだ。

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