「自民圧勝」報道のウラでくすぶる「高市首相は本当に消費税を減税できるのか」…“減税反対派”の自民党議員が国政復帰するリスク

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 高市早苗首相は1月19日に記者会見を開いて衆議院の解散を発表し、消費税減税を公約として掲げた。物価高に苦しむ中・低所得者層の負担を減らすため「飲食料品については2年間に限り消費税の対象としない」との方針を示し、消費税減税は「私の悲願」と説明。「今後設置される『国民会議』において、財源やスケジュールの在り方など、実現に向けた検討を加速します」と有権者に訴えた。(全2回の第1回)

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 多くの野党も消費税減税を公約に掲げているため、立候補者からは「消費税は争点になっていない」との声も漏れる。さらに高市氏が「真冬の総選挙」を断行したことに対する批判も根強い。

 それでも大手新聞社を中心に衆院選で自民党が圧勝するとの世論調査を報じている。例えば朝日新聞(電子版)は2月1日、「自維300議席超うかがう 中道半減も 参政・みらい勢い 朝日調査」との記事を配信した。担当記者が言う。

「朝日新聞は《自民党は単独で過半数(233議席)を大きく上回る勢いで、日本維新の会とあわせて与党として300議席超をうかがう》と報じました。そこまで大勝しなくとも、自民と維新を合わせて過半数の233議席を超えれば、有権者は『自民党に一票を投じました。消費税減税の公約を実施してください』と高市さんに迫るでしょう」

 ところが、である。なぜかネット上では「高市さんも自民党も消費税減税の公約を守るつもりはないんでしょ?」という悲観的な投稿が多いのだ。Xの投稿から数例をご紹介しよう。

《選挙終われば公約無視消費税減税も、政治と金も旧統一教会の件もうやむやの地獄を見ます》

《自民党と維新で圧勝予測。従って物価高は止められない、消費税減税もしくは消費税廃止に至らない》

迷走する高市首相

《本気で自民党が消費税減税するなら既にしているはずだよね》

《自民党が勝ちすぎると過去の政権は恒に傲慢でした。食品消費税減税は国会審議時間かけて結局財源ないとかでやらないかも》

 こうしたネット上の意見に、政治アナリストの伊藤惇夫氏は「消費税減税の公約では高市さんの姿勢が右へ左へ迷走しているからでしょう」と指摘する。

「1月26日に日本記者クラブ主催の党首討論会が開かれました。この場で高市さんは『2026年の臨時国会が可能であり、国民会議の議論がまとまれば、内閣総理大臣としては消費税減税の改正案を提出したい』と意欲を見せました。ところが、その一方で『自民党総裁としては国民会議で細かい論点をしっかり決めてほしい』とも発言。首相と総裁の立場を妙に使い分け、果たして減税するのかしないのか、非常に分かりにくい説明になりました。さらに公示日の1月27日に行われた第一声では消費税減税について全く触れなかったのです。高市さんは国民から人気がありますから問題視されませんでしたが、内閣支持率の低い首相なら『二枚舌』と批判されても不思議はなかったと思います」

 伊藤氏が注目するのは、高市氏の「消費税減税については設置される『国民会議』で実現に向けた検討を加速します」との説明、特に「検討を加速します」の部分だ。

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