最近まで「ネットは選挙で役に立たない」が常識だった…専門家が明かす「動画とSNSで話題になってナンボ」時代が訪れるまでの“ネット選挙”ウラ話

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AIお婆ちゃんに注意

 その後、目立った「ネット選挙成功事例」はあまりなかったが、2024年の石丸伸二氏の東京都知事選での蓮舫氏を上回る2位獲得や、同年の兵庫県知事選での(パワハラが取り沙汰された)斎藤元彦氏の勝利、参院選における国民民主党の躍進についてはネットの力が大いに作用したことは認めねばなるまい。ネットの発言だけでなく、その発言や中継の内容を様々なメディアが報じ、これら候補者への支持が拡大した形となった。

 さて、今回の選挙では、そうしたネットの力を活用しようとする候補者・政党が多数出ているほか、一般のネットユーザーが自身の応援する候補・政党を応援し、対立候補・政党をいかにして叩くか、を考えている。以下、箇条書きで様々な争点を紹介していこう。

【高市早苗首相vs大石晃子・れいわ新選組共同代表】
 これは、典型的なコタツ記事が多く、テレビ番組等での発言とネット上での反応を基にしたものだが、このようなものがある。

《高市早苗氏「名誉毀損になりますよ」警告も大石晃子氏反撃「そちらこそ名誉毀損!」スタジオ騒然》
《れいわ・大石共同代表の“暴走”に高市総理も「目を見開いて」ビックリ!  司会者無視し「私は、子どもを戦争に送るために産んだんじゃない」党首討論会で主張止まらず》

 大石氏と高市氏の対比をすることで、どちらが大人でどちらが幼いか、といった論調を作ろうとしているのが明白なのだが、親・高市派は大石氏を批判のターゲットにした感がある。これまでれいわを牽引してきた山本太郎氏が病気で参議院議員を辞任したことを受けての苦しい選挙で大石氏は頑張っている様子は分かるものの、それは空回りしている。そして、総理まで昇りつめた高市氏の経験の豊富さをいかに際立たせようか、といった感覚がある。

【AIお婆ちゃんに注意】
 昨今、「ディープフェイク」とも呼ばれるように、AIにフェイク動画を作らせたり、まったく関係のない動画を繋ぎ合わせてウソを垂れ流す状況になっている。それこそ、渋谷のスクランブル交差点前でお婆ちゃんに政権批判をさせているインタビュー動画があっても、実際はAIで作成者の都合の良い主張をさせているだけだったりする。

 さらに、横断歩道でスマホに夢中になっている女性を間一髪で交通事故から救った男性が、その後女性から「体を触られて不快感を覚えた」などと訴訟沙汰にされ、「これだから女を救うのはイヤなんだ」といった論調を作ろうとする動画もある。実際、この交通事故回避動画と裁判動画は別なのだが、この動画を基に女性批判が巻き起こった。

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