「高市早苗」首相は女性活躍のロールモデルとなるか…若年層から圧倒的に支持される「波瀾万丈のストーリー」と「安倍政権下での働き」
自己主張を抑えた高市首相
1992年、家族のバックアップも受けながら参院選に挑戦するも最初は落選。
「翌年の衆院選でリベンジを果たしても、無所属議員から新進党を経て自民党と苦労を重ねました。また『女性だから』、『女性として』という文脈のエピソードが非常に少ないことにも注目すべきでしょう。私生活でもご主人と結婚、離婚、再婚という具合で、今は夫の介護を担っているという点も多くの人の共感や関心を集めたはずです。このように高市さんの人生にはドラマチックな見せ場が多く、まさに“マンガのような展開”です。若い有権者の心を掴むのは、ある意味で当然ではないでしょうか」(同・井上氏)
井上氏が注目するのは、安倍晋三氏と高市氏の関係だ。特に高市氏が総務大臣として黙々と働く姿に惹きつけられた若年層は少なくないという。
「フェミニズムを広辞苑で引くと、《女性の社会的・政治的・法律的・性的な自己決定権を主張》した運動と書いてあります。フェミニズムは『女性である私』という視点から、様々な因習や抑圧を批判しました。その重要性や思想史的な価値は、いくら強調しても足りないほどです。例えば蓮舫さんは『私』を中心とした強い自己アピールで有権者の支持を集めてきました。ところが高市さんは特に安倍政権の際、“有能な部下”、“忠臣”として自己主張を抑え、安倍さんのため身を粉にして働いたという印象を与えたのです。さらに高市さんが首相になれば、堂々と強い主張を展開する。この“両面性”に惹きつけられた若い有権者も多かったと思います」
忠臣と名君の両立
井上氏は「高市さんは“チームの優秀な一員”と“理想のトップ”という、場合によっては相反しても不思議ではないイメージを両立させることに成功しました」と言う。
「このイメージを元に、若い有権者は“新しいタイプのリーダーが出現した”と受け止めたのではないでしょうか。高市さんには“強いリーダー像”が言及されがちですが、安倍内閣では“健気で一途な忠臣”だったという評価がベースになっていることは忘れてはならないポイントだと思います」(同・井上氏)
第1回【なぜ若者の「高市内閣」支持率は9割を超えるのか? 「料亭で情報交換」より「帰宅して政策を勉強」が“令和の若者”に支持される理由】では、なぜ若い有権者が高市氏を圧倒的に支持するのか、それを読み説くキーワードは“ガチ”であり、“料亭政治”とは無縁であることも人気の一因という井上氏の分析を詳細に報じている──。
[3/3ページ]

