「とにかく今回だけは何としてでも頼む」と指示された創価学会員のホンネ
そもそも政治活動に共感できない層も
「政治活動に後ろ向きの学会員であっても仕方なく活動をこなしていたところは少なくなかったと思います。コロナ禍などで物理的に対象者にアプローチできない時期もしばらくあって改めて自身の行動をもう一度考え直した人もいるようです」(同)
これまで自分自身に言い聞かせることで無理な中身でも活動を進めてきたが、そもそもそこまでやる必要はないのではないか――と冷静に考える時間ができたということなのだろう。
「もちろん学会員にもいろんな層があります。ざっと言えば、とにかく指示に従って活動する、不満を抱えつつ活動したりしなかったりする、そもそも政治活動に共感できないのでしない……といったあたりでしょうか。これまでもそうですが今回カギを握っているのが“不満を抱えつつ活動したりしなかったりする”層でしょう。これまで“嫌いな自民候補への投票を見ず知らずの人にお願いする”ことよりも今回はまだマシかもしれないと思って行動する人もいそうですが」(同)
「右傾化」指摘への疑問
もちろん、「自民候補ほど政策的に嫌いじゃないけど、そもそもよくわからない相手のことをどこまで推薦できるのか」という問題も出てくるだろう。
「斉藤氏は会見で右傾化について言及しましたね。これは公明・学会的には、平和主義のブレーキがきかなくなることへの懸念、外交努力よりも防衛費増や軍事力による抑止が議論の主軸になる現状への憂い、敵か味方かリベラルか保守かという極端な議論が強まって合意形成を目指す空間が失われていることへの危機感の表れ、といったところでしょう。が、現在の外交・安全保障環境から防衛力強化の議論さえしないのはナンセンスだと考える学会員もそれなりの規模でいるとのこと。立民と一緒になってもその疑問はぬぐえず政治活動に二の足を踏むことでしょう。学会のリーダー層は“とにかく今回だけは何としてでも頼む”と組織にハッパをかけているようですが、そう簡単に理解されないという危惧もあると聞きました」(同)
今回、立民と公明は、新党名を「中道改革連合」と名付けた。この「中道」とは、“創価学会のドン”として長らく君臨した池田大作名誉会長が好んで提唱し続けた政治理念でもある。そこには単に「右でも左でもない中間」という意味だけではなく、「生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義」に基づく政治を目指すとのメッセージが込められていたが、学会幹部たちの心に“刺さる党名”ではあるという。広く学会員の共鳴を呼び、選挙に駆り出そうとの意図が透けて見えるが、果たしてうまく奏功するかどうか。
これまでの選挙では敵として対峙してきた相手に投票を依頼することのハードルの高さはもちろんのことながら、創価学会の選挙活動がはらむ問題が今回もまた重くのしかかっているように見える。
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